Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

ロンドンに行くはずが、何故かマドリードに!?

今回は、9月に行われる「うさと座」のツアーの下見なのである。

この「うさと座」という集合体は、お互いの信頼感でまとまっている。

今回、自分が知っている情報は、ロンドンへ行って、その後巨石群の聖地でもある、ダートムアへ行くという事くらいで、eチケットを手配してもらったものがメールで送られてきた。

それをプリントアウトして、成田空港へ出発!

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香港経由でロンドンへ入る予定だったが、予定は未定というのを体感することになった。

香港の天候が雷雨で大荒れとなり、出発が遅れ、予定の便には乗れずに、スペインのマドリード経由となってしまったのだった。。。
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乗り換え時間が結構あるので、どうしようかと思ったら、生ハムバーを発見して、そこでKNOBさんとあきちゃんと乾杯!!!

生ハムの概念を覆すほどに、美味しい生ハムサンドに、みんなで嬉しビックリの幸せな時間を過ごしたのでした。
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そして、ロンドンには、約16時に到着。結局30時間近くかかったようで、身体的には結構疲労が溜まった感じだったが、夜はシアターで、ドリームガールズというミュージカルを堪能。

気がつけば、シーンが変わっているという、夜神楽の様な状態で、知らないうちに寝てしまったいるという、なんとも気持ちの良い状態だった。

ミュージカルの作品自体が素晴らしかった!生演奏で、音がどこかから鳴り響いてくる!!!

 

どうやら舞台下にスペースがあり、そこから絶妙なバランスで、音が前に前に出てくる。その音圧がとても気持ち良くて、激しい睡魔に襲われ目が閉じつつも、盛り上がるシーンでは目が覚めるのである。

 

ロンドン1日目は、九州地方の夜神楽を見た時の様な、不思議な感覚になったのだった。。。

 

 

 

芒種に奏でる!

昨日は、下北沢ハーフムーンホールにて、ウタマヒノツカサの公演が行われた。すぐそばには、古の雰囲気を醸し出すお稲荷さんが鎮座していた。

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地下にあるこのホールの響きは、なかなかだった!
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響き過ぎず響かなさ過ぎず、神楽太鼓の音圧の中でも、かなちゃんの笛の音も立って、ウタマヒノツカサ史上一番良いバランスの響きとなったのではないかと思えたほど。
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毎回関心するが、美しい祭壇のしつらえが場の空気を引き締めてくれていた。
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神楽太鼓に榊に大麻。相性はバツグンな見栄えである。

今回は、芒種ということで、さまざまな意味において種をまくタイミングとのことで、種の発芽には不可欠な宇宙の要素を取り入れたかった。

カナダのトロントでの公演の時に、ギャラをつぎ込んで購入した龍の描かれたシンギングボウルを中心に大小のものを配置。

宇宙の響きは、複数の金属の合わさった音らしく、7種の金属が、それぞれの星に対応して調合されたシンギングボウルの音が、これまた融合して響き合うと、そこには、なんとなくだが宇宙の音のイメージが立ち上がってくるのだ。
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やってみなければ分からないことがあり、それを地で行くウタマヒノツカサの即興神楽公演。f:id:dragontone:20180607185706j:image

宇佐見仁、巨大な瓢箪を持ちながら舞い、そこから光の種を蒔いていた。
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いい感じに太鼓と同化しているなぁ・・・と。

神楽太鼓は、よく鳴って、なかなか良い倍音も出ておりました。

太鼓の真ん前の方は、相当身体がほぐれたとのこと!

 

素晴らしいスタッフ陣に支えられて、良い公演となりました。

 

ご来場いただいたみなさん、どうもありがとうございました。

 

 

 

橋の下音楽祭

豊田市トヨタスタジアムにほど近い橋の下で、その音楽祭は開催されていた!!!

6月3日は、晴天に恵まれ、気持ちよすぎる気候。

橋の下を取り巻く環境は、治外法権のコミュニティの様な空気に満ちてはいるが、手作りの祭りらしく、主催者、参加者のみなさんが協力して良い祭りを作っている感じであり、自然現象的暑さと人的熱さが相乗効果で、異様な盛り上がりを見せていた。

 

しかし、橋の下の日陰で良かったぁー、と心底思ったのだった。

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何故か虚無僧が出現したり、背中に太鼓が三つも描かれた人が居たり、川辺では、欧米人が寝転んで、それを見るサムルノリの衣装を纏った子ども。。。

その場面だけを切り取れば、ここは日本なのか????という錯覚さえしてしまうほど不思議な世界が、「橋の下音楽祭」という現場であったのだった。
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今回は、中国、韓国、琉球、日本の四頭の獅子舞が勢揃いして、国の境は無いという風に、それぞれの獅子を尊重しつつ、仲良く場が盛り上がっていった。

トヨタスタジアムのお膝元ではあるのだが、スポーツには、勝敗が重要な要素として存在するわけだが、芸能には無いので、人が生きていく上でとても良いエネルギーだなぁ、と改めて思ったのでありました!
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今の活動では、まあ、ありえない韓国獅子の脚役を担当したのだったが、これはこれで、常に真剣勝負だった。

頭担当の康明洙先生は、今では数少ない芸人と言える体質で、いざその場に出ると、打ち合わせには一切ない動きで、唐突に物凄い動きの変化をしてくるのだ。。。

 

流石!ではあるが、脚役としてはその動きに瞬時に反応して一体感を出すのは、なかなかどうして、冷や汗もんなのである。

 

しかし、20年以上の付き合いなので、なんとなく、「そうきたかぁ!!!」「おっと、今度は、こうかぁ!」と対応できて、即興演奏家としては、何事にも動じずに対応していくのが結構楽しくもあった。

予想外に長丁場だったので、やりきった感は相当で、汗をかいた分、乾杯のビールは最高だった!!!
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何故か、メキシコ人が国旗を持って記念写真!なにやら意味深に、今年はメキシコか!?と、今後の展開を示唆している様な気が展開・・f:id:dragontone:20180605161349j:image

先生と二人の、なかなかない記念写真!!!
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このスタッフの着ている火消し半纏、消すの文字が逆なのは、何かを作って行く時に、心や、エネルギーに、火を着けて、盛り上げていくという様な意味との事。

 

なかなか見ない世界を垣間見て、楽しく刺激的な橋の下音楽祭となりました。

 

獅子舞の伴奏で協力していただいた、プンムルチームのノリパンのみなさん、どうもありがとうございました。

ノリパンさんのサイト http://www.noripan.net

 

名古屋へ

昨夜は、地元の神楽の練習だった。神楽では、決まった囃子のリズムがあり、それを覚えないと太鼓を叩くことができないのである。

小学生たちは、目下「ヤッシャ」という長いリズムの連なりを、額に汗して特訓中なのであります。

以前、他の神社の神楽殿の舞台清めに、「白黒翁三番叟」を上演しに行った時、用意してくれたお弁当を食べ終え、雑ではないが、適当にまとめて終えようとした。

それを見た、今は亡き師匠が、「石坂!神楽師は、何においても人の手本になる様な振る舞いをしなきゃならないもんだ!もっときれいにまとめろ!」と一喝された。

神楽の太鼓や舞も勿論だが、そんな普段からの心がけがとても大切なんだなぁ、と心に刻み込まれたのを思い出す。

 

何においてもそうかもしれないが、表面に現れる事だけが大切ではなくて、見えない部分を大切にするからこそ見えてくる世界があるんだろうなぁ、と思う。

そういった意味で、練習後の掃除も大切な練習なのである。

オムツを付けていた頃から神楽に来ている甥っ子は、何故か、この笛の大師匠とウマが合うらしい。

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本日は、珍しくも新幹線である!!!

普段目にしない場所は、無意味に楽しい気分になってくるのが不思議だ。
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俺たちの乗る新幹線の到着を待つ、清掃の人たちの後ろ姿がなんだか素敵に見える。なんとなくだか、良い仕事してしそうな雰囲気が気持ち良かった。
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そんな新幹線に乗り込んだら、物凄い睡魔に襲われ、目が覚めたら、名古屋到着少し前という、タイムマシーンの様な感覚。。。
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明日は、こんなポスターのイベントに、獅子舞の脚として出演するのである。

あまりないことだが、康明洙先生とプチ旅行という感じで、楽しいひと時を過ごしております。

康明洙先生のサイト

http://www.geocities.jp/andemi_kang/
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明日が楽しみだなぁ。

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いろいろな仕事があるもんだなぁ・・・と。

昨年の、中之条ビエンナーレで共演した、イタリアの造形作家のマコトさんと、舞踏家の松原 東洋くんとの作品のDVDが届いた。

 

Codice NB Ver.1と記されたDVDは、昨年の記憶を呼び覚ましてくれた。

 

次から次へと様々なジャンルの仕事があるので、昨年の夏が遠い記憶のようでもある。

 

こういった感じに、ひとつの記録が存在するのは、とてもありがたいことだと思えるし、実際にDVDという形にで手元にあるのは、とても意味のあることだと思える。

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最近は、6月あたまに、名古屋で行われる橋の下音楽祭というイベントに、韓国の獅子舞(サジャ)の脚役で出演することになっている。

サムルノリチームのアンデミノルムセ代表の康明洙先生が、なんと、このサジャを作り上げて、そのサジャでの出演なのである。

アンデミノルムセでは、この夏に公開される映画「菊とギロチン」の劇中の効果音楽としても、サムルノリの音源が使われているし、ここのところ、少しずつではあるが、出演の機会が増えているが、獅子舞の脚は、いろいろな意味でなかなかである・・・。
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この韓国の獅子(サジャ)は、仮面以外は、康明洙先生の手作りなのだ!!!

胴体の網に数種類の毛糸を結び付けていくという途方も無い作業を地道にやったとのことで、本当に先生の前向きな根気には、頭が下がってしまう。

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この脚用ズボンも勿論、先生の手作りであり、通常これを履いていたら、相当愉快な感じとなりそうだが、この獅子舞とはバッチリの相性!!!

しかし、履くだけで暑いので、夏は絶対にNG演目決定だろう!!!

 

そして、獅子舞の脚をやった後には、下北沢にて、ウタマヒノツカサの即興公演に出演。その翌日には、なんとイギリスへ行くことに。イギリスでは、下の写真の巨石の聖地へも行く予定となっている。

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この時期に咲く花の中で、好みは渋目な花だったんだなあ、と実感。。。

この花、実は黄色くて、同時に沢山の花をつけているのだが、このトーンにしてみるとより渋味を増して、良い感じなのだ。個人的な見解ではあるが、花の繊細な造形美というのが、音の在り方と似ている氣がしているのである。
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そんなイメージを感じ取ってくれてか、今回の有鄰館酒蔵三部作のフライヤーは、花や植物がそれぞれの回のモチーフとなっているのが、嬉しい。

 

6月30日は、「夏越の大祓 音霊のカタチ」と題して、ディジュリドゥのKNOBさんを桐生に招いての贅沢な時間を過ごしたいと思っている。というか、もう決まっている。

高貴な紫を基調とした漆黒な世界観のあじさいが、その音の世界も垣間見せてくれる様な氣がしてしまう。

そして、KNOBさんとは、イギリスへも一緒に行って演奏をしてくるので、この一連の流れが、この夏越の大祓に影響しないわけがないのである!!!

本当の意味での上半期の締めくくりにふさわし内容だと言えるだろう。

夏越の大祓は、神社に立てられた茅の輪をくぐって、半年間に知らないうちに自分に着いてしまった余分なものを祓い清めるというもの。

それを、ディジュリドゥと神楽太鼓でやってみよう!という試みなのである。

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2018年6月30日(土)開場 18:30 開演 19:00

会場:桐生市有鄰館酒蔵/群馬県桐生市本町2-6-32

 4,000円(当日券のみ、中学生以下無料・乳幼児可)

KNOBさんのブログ

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酒蔵の後ろには、この巨大な楠が鎮座しています。この巨木に会いに来てみるのも一興かと!!!

 

六月六日・二十四節気芒種に栄エ祈ル

6並びの日には、下北沢で盟友でもある宇佐見仁が主宰する、ウタマヒノツカサに出演することに!!!

下北沢と言えば、10年以上前には、月一のCalmさんのBound for Everywhereというイベントに、よく遊びに行っていた。

Calmさんとは、2002年の3月に新宿リキッドルームで行われたイベントで、OrganLanguageというユニットに参加させてもらったのが縁で、その後、イベントに足を運んでいたのだったが、それが、ちょうど下北沢だったのだ。以下のアドレスに、Calmさんのサイトと、参加したライブ盤の情報ありです!

Calm Official Website

www.jetsetrecords.net

 

実は、そんな下北沢で、自分が演奏するというのは、なかなかビックリ!!!なのであります・・・。

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今の時期にさりげなく着実に存在をアピールしているあじさい。同じ画像でも見方を変えると、大きな違いが見えてくる。。。

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即興というキーワードを大切にしている、ウタマヒノツカサ。即興の認識はひとそれぞれでだが、自分の認識している即興感覚というのは、劇薬的作用のあるエキスの様な即興感覚。なので、少しでもその感覚を共有できれば、相当に良い方向に作用する可能性のあるものだと言えるはず。

ウタマヒノツカサの宇佐見仁、中村香奈子の両人の即興感覚が、どの位際立ってくるのか?というのが今回の即興公演の肝となると思えるのであります。

同じ画像でも見方を変えると違って見える様に、芸事の事始めの日とのこともあり、三者共に気合いが入る公演となりそうであります。
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6月6日は芸事始めの日、また二十四節気芒種にあたります。
芒種は種蒔きの時。
星の音と大地と木々の唸りの如き神楽太鼓を奏でる石坂亥士、龍鳴、天空の風の音を奏でる中村香奈子、祀りと祓祈の神楽舞を仕る宇佐見 仁
皆様ともに、世の安らぎと幸のため、神祀り舞台にて光の種を蒔きましょう!

出演 宇佐見 仁(うた 舞) 石坂亥士(神楽太鼓) 中村香奈子(笛)

斎行 19:00 開場 18:30
前売り 5000円 当日 5500円
於 下北沢ハーフムーンホール
http://www.halfmoonhall.com
お問い合わせ お申込み
香風舎(宇佐見 中村)
ko.fu.sha@gmail.com
https://kofusha.amebaownd.com

 

風の翌日は

風の鼓動の夜の強い風が嘘のように、翌日の天候は安定して、気持ちの良い空模様。

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強風に揺られて結構小枝が落ちた楠なのに、外見はどこも変化無しである・・・。

何も無かったかの如くいつもの場所に鎮座している。

この雰囲気、舞台に立つ時の心構えにも似ているかもしれない。

f:id:dragontone:20180523194657j:imageいち早く、高峯君親子が撤収作業を始めていた。5年生の娘と一緒にリアカーを引いて、椅子を片付ける姿が、どことなく微笑ましい。
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絵になる一枚!!!

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実は、今回の三部作のライブの翌日には、舞台をそのままつかって、かぐらだぶらワークショップをしてみよう!という裏テーマがあり、その一回目となったワークショップ。

身体をほぐして、感覚を共有していく。

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俺がライブで使った楽器を子どもたちが使って、それぞれの音を探る時間も作る。

今までは、恥ずかしがってやらなかった子が、少し積極的な行動をとり始めて、見守る時間と身体に浸透していく時間が大切なんだなあ、としみじみ感じる瞬間もあった。

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ワークショップ後は、みんなで撤収作業!!!

平台の隙間に入れて、段差を解消する為の板を、ハイエナの様に奪い合いながら片付けていく子どもたち。。。。微妙だが、経験を積んでいくのが大切なことかと!

手伝いの中の遊びというのは、なかなかに楽しいもんで、みんな笑顔で撤収が進んでいく!!!
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様々な年齢が同時に経験していく面白さはある様に思え、ライブという表舞台も大切だが、こういった撤収作業という裏の部分もしっかり身体で覚えるのは、もっと大切だと思えるのである。
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最年少の2歳児ですらほうきを持って掃除する姿は、どうしてなかなか良い感じである。
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撤収完了後は、お茶休みとなり、差し入れのお菓子は、子どもギャングの胃の中に消えて行ったのでありました・・・。

 

大人も子どもも楽しめる、こういった機会を、できるだけ作っていきたいもんである。