お客さんを迎えるのは、ライトアップされた無言の石たち!!!
それぞれ違う土地からやって来て、その土地のエネルギーを内在しているであろう様々な石たち。それぞれが呼応しあっているのではないか!?と夢想しつつ、石を天空とも見立てつつの舞台最前線。
最初は、暗くて写真は無いのだが、陶芸家の平形牧男さんの巨大土鈴をガラガラ鳴らしつつ会場を一回りしてから舞台へ・・・。
石繋がりでクリスタルボウルの低音から始まり、その中で石笛で配置された石たちと呼応していく。個人的なイメージはキトラ古墳の天文図であるが、まあ、誰にも分からないだろうが、それはいいのである。自分のイメージはとても大切なのだ。
そして、ソルフェジオガンクに移り、星の煌めきの音を紡いで、その後は、一気に大銅鑼で、宇宙的混沌な世界観を鳴らす。この大銅鑼は、ただでさえもの凄い雰囲気の音なのだが、今回は記憶に残る中で最強な響きを放ってくれた!!!
よく見れば、銅鑼の真後ろに座る超絶マニアも・・・・。と、終わってみれば、それは友人で床屋のモーリーだったのは、関係者みんなでニヤリだった。
舞台正面からは、大銅鑼の世界はまさにあの世の音の様に聴こえてくる感じだったので、お客さんがあの世とこの世で見合っているという興味深い配置も興味深かった。
大銅鑼を演奏して時に、「ガツーッン!!!」と車で言えば、ギヤが一気にトップギヤになった様な感覚を受け、その後の音はまさに今まで経験したことの無いもので、繊細でいて複雑な倍音がゆらいでいる音だった。自分を磨けば磨くほど音のクオリティーも上がってくるのは、当たり前なのだろうが、奥が深い世界だなあ、と実感することになった。
神楽太鼓もしかりで、より自由な状態になっていくには、どうするのか?ということなのだと思えるのだ。いつも心がけているのではあるが、自然体でいてリラックスできている状態は、より自由度が高いという事が、今回よりよく実感できたのはありがたかった。
ここのところ、記録スタッフのあやちゃんが、とても雰囲気ある写真を撮ってくれているので、神楽太鼓の演奏写真も何枚かアップしてしまおうかと。。。
このラストのシーン、好きな一枚です。この「新月神楽」をこの一枚で現している氣がします。
寒い中、ご来場いただいたみなさん、スタッフのみんなに、心から感謝です。そして、幼児から高齢の方までという、幅広い年齢層が同じ空間を共有してくれた事が本当の意味の神楽と言えるのかなとも思え、本当に嬉しく思います。
いずれ、また「新月神楽」でお会いできる日を楽しみにしております。
写真:須藤亜弥子