Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

明日はカグラ・ウードウード!!!

昨日は、2年以上ぶりの神楽の練習があった。このまま集まらずに幕を閉じていくのかもしてないと思っていただけに、とても嬉しい始まりの集まりだった。

集まった神楽師は、総勢5人。そして娘ひとりという少し寂しい人数だった。

しかし、秋祭りの演目の話なども積極的にできて、10月15日、16日に開催される秋季例大祭では、少な目だが両日で4演目ほど上演できそうな感じだ。

神楽の見えないバトンが、繋がっていくかもしれない会合となったのだ。

そして本日は、カグラ・ウードウードの仕込みだった。昨日から神楽の練習に同行した娘も連れて行き、遊びがてら、この有鄰館を使う時の雰囲氣を味わってもらったのだ。

少し掃き掃除しては、走り回るスタイルで、集めたゴミは散っていくという・・・。

まあ、楽しそうでいいか!?という感じだろうか。
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有鄰館を熟知しているスタッフ陣が、俺のイメージを伝えると、今回の大銅鑼を吊る位置を決めてくれている。
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そして、側では巨大な台車に興奮気味に「これは牛だから!!!」と言って引っ張り回す人が出現。f:id:dragontone:20220916205127j:image

大銅鑼の位置がさっきとは逆方向に決まったらしい。
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手伝っているのか、遊んでいるのかは不明だが、やけに馴染んでいる。f:id:dragontone:20220916205133j:image

この後、さすがに退屈になり、父に迎えに来てもらい帰って行ったのだった。

帰宅して線香をあげようと仏壇に座ると、仏壇に花が一輪そのまま置いてあった。どうやら彼女が置いたという。その花は、丁寧に横向きに置かれてあった。

どこから抜いて来たのかは分からないが、何氣ない野に咲く一輪の花を、仏壇に手向けるという自然な行為がとても素敵だなあと思えた。

明日の、カグラ・ウードウードが、かなり楽しみになってきた!!!

常味裕司という男、かなり優しいそぶりを見せてはいるが、確信犯的に音楽の本質を追求している。俺が高校生の時に寮監だった彼が、寮監室からウードの音を響かせ始めた時から知っているだけに、その道を追求し続けている人の音は、何が違うのかは説明できないが、とにかく説得力があるのである。

正直なところ、言ってしまえばウードと神楽太鼓はミスマッチなのだ!!!

しかし、そのミスマッチからしか生まれない奇跡的な瞬間があるのも事実なのだ。そんな奇跡的な瞬間を是非体験しに来ていただきたい。

「常味さん、常味さん!」と氣軽に呼んではいるが、今となってはかなりの大御所でもあり、今後、桐生に呼べるかは未知であるのも事実である。

予約は受け付けているが、当日いきなり来ても全然問題何ので、ピンっと来たら、レッツゴー!!!です。

祭りのあと

お陰様にて、天空ノ祭禮2022を無事に終えることができた。

前日は、それなりに雲が巻く状況で、ちょうど氣持ち良い空間が広がっていたのだが、駐車場に着くと、観光バスがズラリと並んでいて、驚かされた!!!

どうやら中学生の高原学校のようなものだったらしい。

昨年の天空ノ祭禮の時に小林さんの所にやって来たコマちゃんは、抱っこするには重すぎるほどに成長していて、これにもビックリだ。

最初に、弁財天の祠で少しだけ奉納演奏を。。。

深井さんは、絶妙な位置でその場に鎮まっていたのが印象的だった。

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こちら、昨年のコマちゃん!!!小林さんの胸の中にスッポリ収まっている。そして、この時は、まだ名前が無くて、「コマ」は小沼の響きからとったという、生粋の天空ノ祭禮マスコット犬なのである。

弁財天の祠のまわりは、とても雰囲氣がある!!!

造られた石塔よりも、自然のままの石が立てられている方が、とにかく密度が濃い。

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かなりの湿度の中にある木々の樹皮も、かなり興味深い。
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宵祭りとして、夕闇が降りてくるタイミングで奉納しようと思っていたのだが、予定は未定ということで、今のこの雲が素敵な雰囲氣の中で始めることになった。

写真は、急遽駆けつけてくれた盟友の信が撮ってくれたもの。

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自然の中で音を奏でる時の状態というのは、かなり多くの場所で経験した結果、今のこのスタイルに落ち着いているのだが、深井さんは、特に何も打ち合わせも、話もしていないのに、自然にこの小沼の湖畔に馴染んでいて、素敵だった。

今回は、石原ミチさんが参加できなかったので、参加メンバーのものを集約してなんとかなっているが、ミチさんの写真のデジタルの画像でも、それ以上に伝わってくるものの大切さを改めて感じた天空ノ祭禮となった。
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深井さんに同行した、お弟子さんの香織さんも飛び入りで、小沼の前に立った。小沼は、群馬の中でもかなり氣配の濃い場所なので、この場で何がしかを行うのは、相当にハードルが高いことではあるのだ。師匠の弟子を想う氣持ちの深さを垣間見た瞬間でもあった。

深井さんのお弟子さんだけあり、場への入り方が綺麗で、素敵な立ち姿にも現れている。f:id:dragontone:20220915155020j:image

宵祭りの奉納が終わった後、空を映す湖面と静寂が満ちていった。
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翌日の天空ノ祭禮2022は、天候にも恵まれ晴々しい祭り日和となった。空には、日輪まで出現して祝福されている様だった。

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湖面がこんなにも清々しく晴れ渡っているのは、天空ノ祭禮当日としては初めての状況だ!!!

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スタッフ一同、不思議な心持ちとなり、湖畔に佇んで景色を堪能してしまたり、円くんは、本まで読むというリラックスムードが漂っていた。f:id:dragontone:20220915160119j:image

本番は、父が撮ったものを集約しております。

小沼の形状から来るのか、最初の音の残響が物凄く、神楽太鼓を「ずどーーーーっん!!!」と鳴らすと、あり得ない残響で小沼の周りを音が回ってくる印象だ。

音と武の対話は、様々なやり取りが起こり、ひとりでは創り出せない世界観の音像が出来上がっては消えていく。

氣配のやり取りが心地良い時間だった。

音のみの世界が、身体的な動きの世界が加わる事で、より芸能の源流へ回帰していった、天空ノ祭禮2022となりました。

一番驚いたのは、コロンビアの山岳民族が山の神様と交信する笛を吹いた時だった。なんと湖面に泡が立ち、その後、鯉がゆったりと近づいて来たのだ。小沼の神様が鯉のカラダを借りて様子を見に来てくれたに違いない!と勝手に思っている。

来年も、またここで!!!

 

参加していただいた皆さんをはじめ、深井さん、お弟子さんの方々、スタッフのみんなに心より感謝いたします。

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全てが終わった後は、子どもが小沼に入って遊び始めた。最初は服のまま、その後全開となっていったが・・・・。

清らかな水があると、入りたくなるという人の原点を体現している、その佇まいの自然な雰囲氣に、更なる芸能の原点を見た氣がしたのだった。

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天空ノ祭禮 2022

「天空ノ祭禮」と命名して、赤城山の小沼で奉納演奏を始めて3年目となる。

今年の「天空ノ祭禮 2022」には、刺客的迫力と存在感を持った御仁が参加を表明してくれた。今年に入って、二度ほど手合わせをしている、深井信悟さんその人だ。

なんとなく、こんのイメージかも!?という画像を作ってみたりして、個人的にかなり楽しみにしているのであります。

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夏越ノ大祓2022の打ち上げの席で、何氣なく小沼の話になった時、「小沼、行きますよ!ガンガンやりましょうよ!!!」ということで話がまとまったのである。

しかし、昨年は多少なりとも予算があったのだが、今年は、全く無い状態なので、全員が自腹を切っての参加となるのだ。それでも参加してくれるという心意氣が、本当に嬉しい限りである。

動かざる事、山の如しとは、彼を表す言葉とも言えるほどに、冒頭からのシーンは動かない様に見える。

が、しかしその発する氣配は、かなりの密度で空間を練り上げているという印象だった。

公演という閉ざされた空間でのせめぎ合いから、一氣に赤城の天空へと解き放たれるであろう深井さんの存在と氣配が、今から楽しみで仕方ないのである。

宵闇が降りてくる時のシーンを切り取って、今回の告知画像に仕立ててくれているのだが、公開しているのは、13時頃からの昼間の奉納演奏である。

まあ、しかし。明日は、関係者スタッフ一同、小沼まで上がって行くことになっているのだ。

天候、もろもろ不確定な事が多いので、告知まではできないのだが、少しの時間となるかどうなるかは未定だが、宵闇が降りてくる時間帯で宵祭り的奉納をやる方向となっている。

後日、映像として見ていただけるようにはできるという話だが・・・・。

奇跡的に出くわした人は、かなりビックリするかもしれない!!!!

 

明後日、9月11日の開催、または中止に関する情報は、このブログにてお知らせします。山の天候は変わりやすいと言いますが、昨年は、奉納演奏が始まる寸前までかなりの雨が降っていたのですが、開始時間の少し前には雨も止み、奉納演奏している間は、雨を上げておいてくれた様な印象で、撤収が終わると共に、ポツッ、ポツッと雨がまた落ちてきたという状況だった。

 

1500メートルという標高なので、来られる方は寒さ対策は万全でお越しください。小沼へ降りる道もぬかるんでいる場合もあるので、しっかりした靴か長靴がベストかもしれません。

あとは、折り畳み椅子や敷物があると尚快適に過ごせるかと思います!!!

 

小沼でお会いできるのを楽しみにしてます!



嬉しい知らせが!!!

9月に入って、嬉しい知らせが舞い込んできた!!!!

神楽師をしている、桐生市広沢賀茂神社の秋季例大祭での神楽の奉納が行われる方向というのだ!!!

2020年の春から始められた昨今の騒動で、練習すらできない状態だったが、今年の春はお囃子だけ奉納することができたので、秋はみんなで集まれるかな・・・、と思っていたところ、少し前に、この写真の元会長の磯さんという大先輩がこの世を去ってしまったのだ。。。

本来であれば、葬儀の時には神楽の囃子で送るのが常となっているだけに、この状況下でそれも叶わなかったのは神楽師連中としては、とても残念で仕方ない。

この秋の例大祭は、磯さんを偲んでの大切な神楽の奉納となりそうである。

磯さんが生前よくこんなことを言っていた。

「神楽というのは、見えないバトンを次に渡していく作業なんだよ!!!」と。

そんな磯さんが言っていた、バトンを受け取っているので、次に渡すというのも、これからの大きな仕事のひとつになってくるんだろうなあとしみじみ思う。

2022年10月15日は、宵祭り。16日が本祭りとなる予定!!!

宵祭りは、夕刻から二座ほどの上演。本祭りは、10時半あたりから始まり、やれれば五座ほどの上演となるのですが、メンバー次第なところもありどうなるかは未定ということで。。。

 

ひとまず日程のお知らせのみとして、詳細は、改めてアップしたいと思います。

4月の春祭りでのお囃子の様子をフリー音源として以下にアップしてあるので、ご興味ある方は、聴いてみていただきたい。

gaishiishizaka.bandcamp.com

 

初めてやる事は面白い!!!

実は、自分の活動の中で一番長いのが「荒馬」という踊りなのだ。高校2年の時に初めて出逢って、「これは、俺が踊るしかない!!!」と思ってしまったのだ。

それが、まさかここまで続くのか!?という、現在50歳を超えた年齢でも踊っているという奇跡的な状態になっている。

この荒馬は、練馬区のみで教えているのだが、始まりは平岡素子先生という面白い先生がいて、その方が俺に荒馬を教えに保育園に来てほしいという話からだった。

行ってみてビックリで、なんとピアノで荒馬を踊るというので、速攻でやめてもらって、太鼓で踊ることにしてもらったのだ。

そんな平岡先生が蒔いた、荒馬の種がジワジワと広がって育っていき、練馬区の保育園では俺が教えている荒馬がそれなりに踊られているのである。

先日は、そんな荒馬の太鼓を教えている二人の先生と半纏を染めるという、なんとも楽しいひと時を過ごしたのだ。

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この二人は、かなり厳しく太鼓を教えたので、荒馬の太鼓に関しては、プロより上手いはずなのだ!!!

荒馬の太鼓の大切なところは、踊り手の子どもたちに寄り添って、踊りやすく、そして鼓舞する部分がとても大切で、太鼓が目立つ必要がないところなのだ。

そんな二人と、何故に半纏を染めているかというと、俺がいろいろな保育園に頼まれて踊る時、二人に太鼓を叩いてもらっているのだ。

そこで、私服よりも揃いの半纏を作ろうか!!!という話が盛り上がり、やってみようとなった次第なのだ。

初めてのことなので、輪ゴムで紋様をイメージして布を摘んでしばっていくのだが、上手くいった部分と失敗した部分があるが、背中に大きく「荒馬」と書けば、全て味ということで解決されるのでは!?と思っている。

完成したら、改めて投稿したいと思う。
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この日は、電車移動だったので、少し空いた時間で池袋のタワレコへ行ってみた。

こんな可愛いバスまで登場していて、一瞬乗ってみたくなってしまったが、グッと堪えて一路タワレコへ!!!
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以前は2フロアあったと思ったが、今は1フロアになっていて、ビックリしたのは、J-POPとK-POPがメインになっていて、辛うじてめちゃくちゃ小さいクラシックとジャズコーナーが残されているのみとなっていた・・・・。

この池袋のタワレコは、「境界線をいく音」だったかな!?、結構面白いセレクトをしてくれていた方がいて、そのコーナーを楽しみに行っていた時期もあったので、残念極まりない展開だった。

池袋のタワレコ、二度と行かない!!!と心に誓ったのだった。

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その後、氣を取り直して韓国獅子舞の練習をしに町屋へ。練習は無事に終わって、後は橋の下音楽祭での本番だ!!!

ちょうど最終アーティストとタイムテーブルが発表になっていたので、一応紹介しておこうかと。

獅子舞大集合のところなので、出番としては14:20からなのだろう・・・。

帰りの道すがら、妙に氣になる花が・・・。

多重構造の様にも見えて、とても面白い見え方なので、調べてみたら「七変化」という名前だった。

まさに七変化!!!

上手いこと名前つけるもんだなあと感心しながら、町屋界隈を後にしたのだった。

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荒馬の半纏染めの流れから、韓国獅子舞の練習という通常の演奏ではない時間が、刺激となった一日でありました。

音 × Dance しん しん と

9月19日(月・祝)14:00から始まるパフォーマンスの詳細がハッキリした!!!

公演名は、「音 × Dance しん しん と」

「しん」と読む漢字は沢山あり、新・進・真・心・信・芯・伸・深・神・針・振・森・・・・・・と、様々である。

「しん」と読む漢字が、かなり興味深い事を再発見することになった。

 

中之沢美術館の森の中でのパフォーマンスが、どのように展開されるか楽しみである。

中之沢美術館 / 群馬県前橋市粕川町中之沢249-14  tel.027-285-2880

松村智恵子×石坂亥士 @中之沢美術館

仕事が無い時は、とことん無いという状況だった8月が今日で終わる。

そして、有る時はとことん有るという状況になってしまった9月が明日から始まるのだが。。。

 

そんな中で8月の末に、急遽舞い込んできた出演依頼があった。それは、以前から何度かご一緒しているダンサーの松村さんこらのメールだった。

一瞬、9月は難しいよなぁ・・・。と頭をよぎったのだったが、日程を確認してみると、唯一空いている休日だったのだ!!!

 

どこかひょうひょうとした松村さんだが、かなりの嗅覚というかアンテナを持ってるなぁ!!!

と思いつつ、ピンポイントのお誘いを受ける事にしたのである。

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フライヤーは、松村さんが作っているので、この画像は、告知用に前回の時の写真を使っております。

 

会場となる中之沢美術館は、素敵な木立に囲まれていて、氣持ち良い場所だ。

今回がどうなるのかは、何も決まっていないが、屋外でのパフォーマンスになるらしい。

自由奔放に、お互いが好き勝手やる感じになるはずである!!!

 

場所が赤城山の裾野ということと、地元ではほぼやらない、投げ銭スタイルになるので、氣軽に参加できて、かなりおすすめなパフォーマンスになるかと!!!

 

 

2022年9月19日(月・祝日)

14:00頃から

企画展「工芸空間」最終日の特別パフォーマンス!?

松村智恵子×石坂亥士

会場:中之沢美術館/群馬県前橋市粕川町中之沢249-14

おひねり投げ銭スタイル!!!