立春の日の朝に、湧き水や御神水や井戸の水を汲んで、その水でお清めをして「立春大吉」のお札を書く!という文化風習が日本には残っている。禅寺での風習からきているという「立春大吉」のお札。
鬼が玄関に立春大吉のお札が貼ってある家に入ってからふと振り返ると、同じように立春大吉と書いてあるお札が目にとまり、鬼は、「この家にはまだ入っていなかった!」と思い込み、逆戻りして出て行ってしまうとのこと。。。
という厄除の効果のあるお札で、お札の書き方は、普通に書いてもいいし、それなりに手順にのっとっても良いし、この立春の日の朝に書くお札にはそれなりの効力があるとのことらしいのだ。
一年間効力が持続するとの話!!!
せっかくなので、赤城神社へお参りして、御神水をいただいてくる。早いので、扉はまだ開いていなかったが、前夜の節分の豆がまだ落ちていて、いくつか拾って食べて、5個ほどお札と一緒にいただいてきた。
バリで特注したグンタは、ほとんどどこにでも持ち歩いて、様々な場所を共にしている分身の様な存在。雪の残る赤城神社の境内に、ひっそりとグンタの音色が響き渡っていた。
日の出も見ることができ、清々しい気分の帰り道となった。
そして、書き上げた「立春大吉」のお札。今年は、例年の色の紙ではなく、和紙を選んだ。一応、黄色の紙もお札にしてあったので、そちらも書いてみたが、書き味は、断然和紙だった!
これは、いずれは自分で和紙を漉いて作ってみたいなあ、と思ってしまったが・・・。
なんと、伊東屋珈琲さんが、このライブのために「立春大吉ブレンド」を焙煎してくれました!!!
立春から春が始まるということで、春らしい香りを含んだ少しやさしい味のブレンドに仕上げてくれました。こうやって、縁あるつながりで、面白いことができるのは、本当にありがたく、嬉しことです。伊東屋珈琲さんの心意気に感謝です!!!
ここからのライブ会場の様子は、撮影スタッフの須藤亜弥子ちゃん。彼女独自の目線え切り取ってくれた写真は、いつも新鮮だ。
父が切ってきてくれた蠟梅の花越しの、書き上げたお札には、神社でも使われている大麻をまいて準備万端!!!
ここで一枚、俺の撮った写真で、多分この上の写真を撮っていた時の様子ではないだろうか!?偶然撮れていたので、アップしておこうかと。
冒頭シーンは、来てくれた皆さんに、大銅鑼の音を浴びてもらう試みから始まった。
先日、桐生タイムスの横倉さんに取材をしてもらっている時に、こんなのしたら面白いよね!といいう話で盛り上がったので、今回初めてやってみることにしたのだ。なかなかこの音圧に接することはないと思うので、立春の日に音で身体を振動させるのは、とても良い様に思う。
人によって体感する場所はいろいろで、ここまで近くきてる方も!
完全に生の音だけなので、酒蔵に響き渡る音を、リアルタイムにコントロールできるのが、とても楽しい。完全にコントロールできない鳴りもあり、赤ちゃんをあやす様にやさしく響きを調整していく作業が、とても楽しく、楽器の響きや蔵の鳴り具合と音量、強さの関係が、経験値として自分に蓄積されていく。
多分、神楽太鼓の元になっているであろう、雅楽で使われる羯鼓。この太鼓の響きをもっと引き出せる様になったら、神楽太鼓の音の幅がもっと出てくるのだと思っている。この羯鼓の音の世界は、大陸からの流れを受けつつも日本の太鼓の原風景ともなっている様に思うのだ。
この太鼓から放たれる音は、様々な放物線を描いてくっきりとした軌跡を描いて舞い飛んで行く様に感じている。
打点が繊細すぎるだけに、自由に扱うのが難しい羯鼓だが、いよいよ時期と力のバランスがマッチして、この太鼓の持つ世界を探求できそうなのだ。
立春大吉の神楽太鼓の響きは、今までにない位の倍音が入り乱れるという、もの凄い宇宙的な響きとなった。
やはり、この神楽太鼓の響きは、倍音の質なんだなあ、と再認識した感じだったなあ。
今回、神楽太鼓を演奏している時に、いつもよりも、もの凄い密な空間となっていて、誰かが、俺の頭をなでてくれた感じがしてちょっとビックリした瞬間があった。
こんな年齢になって、頭をなでてもらう機会はないが、なんとなく、亡くなったじいちゃんだったかな、と漠然と感じたのだった。
そして、写真を見てみたら、なんとなくそのじいちゃんの顔に似た感じで演奏していた自分が居てビックリだった。
終演後は、というと・・・。
舞台上には乱入者たちが現れ。。。
次世代を担う即興演奏家たちが舞台に上がって、なにやらセッションが始まった様子。
俺の演奏を聴いた後に、自分もやってみたくなるのは、とても良い反応だとも思えるので、こんな光景も、良いもんだと思える。
大学の時の同級生の鈴木大が、もの凄いカメラを持って新潟の津南から来てくれた!!!
しかし、なんとこのカメラ本番中にフリーズしてしまい、それほど枚数は撮れなかったのだとか・・・。何故なのか、もう一つのデジカメも固まってしまったのだとか・・・。
大の撮ってくれたオフショット写真。
照明の円君の撤収作業。
良き仲間に支えられ、無事にライブを終えることができました。
ご来場いただいたみなさん、関係者、スタッフの皆さんどうもありがとうございました。
また、来年の立春にお会いできるのを、楽しみにしております。
振る舞いお神酒(鳳凰美田 初しぼり):岡崎酒店
スタッフ
舞台監督:高峯一憲 照明:中田円 撮影:須藤亜弥子 鈴木大
録音:小保方貴之
受付/駐車場:かぐらだぶら(高峯家・星家・石坂孟士)