Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

桜の中、あの世の音を疑似体験する。

信州の聖光寺に、うさと座のメンバーが集結した。昨年に、海外向けの映像を撮影した場所で、更に桜のシーンを追加するためだ!!!

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前回は、あいにくの雨模様の中だったのだが、そのおかげで虹が顔を出す嬉しいハプニングもあり、素晴らしい撮影となったのだったが、今回は、桜のシーン・・・。

なんと、横川のサービスエリアで、「亥士さん!!!」と声をかけられる。。。

誰かと思えば、松本の「ステーショナリーのまど」で働く、Aさんだった。そこは、幼少の頃から知っている、陶芸作家の平形牧男さんのお店だ。

ステーショナリーのまど

ステーショナリーのまど | お店を探す | 信州・松本「中町商店街」 – 蔵のある街

個人的に、大好きな器を作る作家さんで、一環して創作の姿勢が変わらない姿勢が、自分にも影響を与えていれている。そして、ずっと演奏活動を応援し続けてくれている、兄貴的存在でもあるのだ。

松本へお出かけの際は、おすすめのお店です。運が良ければ、俺の音源がかかっているかもしれません!

そんなこともあり、幸先の良い信州入りとなったのだった。

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集団行動があまり好きではない自分が、このうさと座の集まりが好きなのは、立場はそれぞれだとは思うが、メンバーそれぞれが、楽しんで参加しつつ、お互いを尊重しているところだと思う。

撮影班を入れれば、総勢8名。これだけの人数の、フリーで活動している人間のスケジュールを合わせるのは大変である。

奇跡的に、この日にここに集結できたことに感謝である。

桜も待っていてくれてた感じに、ギリギリ残っていてくれたのも嬉しい。

最終的に、長い参道を縦に一直線に位置どっての撮影となった。

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これが、今まで経験したことのない状況を作り出してくれたのだ・・・・。

音と距離は、相当にシビアにもろもろ関係してくるもんで、これだけ離れて、音の方向性としては、向こうへ向かっているので、自分が音を出せば、ほとんどKNOBさんのディジュリドゥの音は聴こえないのだ。。。

しかし、普段からの信頼関係と感覚から、最前線に舞の魂宮時くん、そして、中継地点にKNOBさん、最後尾に俺と神楽太鼓。

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中継点のKNOBさんの後ろ姿は、もう仏像にしか見えない・・・。

KNOBさんから先の舞プラス撮影班の姿を、あの世から見ている感覚となってしまうほどの距離感は、凄まじかった。

即興演奏の醍醐味は、何と言っても、同時に進行していく事であり、同じエネルギーを持って、速度や熱量は違えど進んでいくのである。

山門付近に居る、うさぶろうさん達には、ディジュリドゥと神楽太鼓の音は、程よいバランスで聴こえていたということで、「良い演奏でしたよ!」と。

それはそれで、嬉しくはあるが、個人的には、自分はあの世に居て、今を生きるみんなへとエールを送るような、一緒に演奏しつつも応援するような妙な感覚もあったが、やはり、音は時空を越えて存在しているんだなあ、と感じる一体感もあり、更に、今後が楽しみになってきた「うさと座」の桜の会となりました。

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しかし、撮影の時も、鳥の鳴き声と良い風が吹いてきてたなぁぁぁ。

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絶妙なバランスで成り立つ、うさと座、これから益々面白い展開になりそうであります。

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うさと座という不思議な集合体は、池波正太郎さんの鬼平犯科帳や、雲霧仁左衛門の世界に身を置いている様な気持ちにさせてくれる。

人と人との信頼感や、適度な距離感から連帯感、等々、昔の日本人の持っていた大切な何かが、今ここにある感じがなんとも興味深く味わい深い。