Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

ベレーちゃん〜賀茂神社秋季例大祭宵祭り

10月13日は、ベレー帽を被って前橋の中央広場に居た。それもピンクのベレー帽を・・・

めぶくフェスのオープニングで、群馬大学教育学部附属小・中学校の子どもたちの合唱をメインに、その前にざくろさんと子どもたちと一緒に会場の空気をあたためる!?というか掻き回す感じの役回りでありました。

ぶっつけ本番なのに、子どもたちは、楽しそうに走り回っていて、なかなかの強者ぶりを発揮しておりました。

そして、小学生、中学生がそれぞれの曲目の合唱を披露した後に、小中学生全員で、アーツ前橋のオープニング時に、ざくろさんが作った「風色の花」と、岡本太郎さんの太陽の鐘の落成イベントの時に、ざくろさんと附属小学校の合唱部顧問の天田さんや子どもたちと作ったという「太陽の鐘」という歌の大合唱となった。純粋な歌声は、とても素晴らしい響きとなって、めぶくフェスのオープニングに彩りを添えておりました!!!

写真は、参加してくれた子どもさんの保護者の方のfacebookの投稿より拝借しております。

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その後は、地元の賀茂神社の秋季例大祭の宵祭りへ。。。

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表に見える部分よりも、掃除や準備をする時の心構えがとても大切な部分だなぁ、と毎回思わされるもんで・・・。

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太鼓を締める木が、その締め付けの強さで年々えぐれていくのであります。

そして、最終的には枯れてしまうのだとか。。。

これは、俺が神楽師になった時には、もう使っていた木なので、25年以上は春と秋に締め付けられているということになる。

そして、だんだんと神楽師の高齢化が進んでおり、小学生神楽師の二人の奮闘がものすごい戦力となっているこの頃。

太鼓を締めたり、神楽で使う小道具の切り下げを付け替えたりと、地味な作業を淡々と行うという、この時間もまた大切なひと時だなぁ、と思う。
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宵闇が舞い降りてくる時刻、御神事が始まり、氏子さん達や神楽師連中が拝殿に集結する。

正面には、蝋燭に炎が灯され、日常では感じ得ない厳かな雰囲気が拝殿に満ちていく。

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御神事が終わると、神楽殿では、舞台清めの舞となる、とても大切な「白黒翁三番叟」が上演される。

宵祭りは、俺が白翁の舞をすることになった。

これは、この白翁の面を付けて舞った者しか分からないかもしれない感覚かもしれないが、日本芸能の奥義と言っても過言ではないほどに奥深い、舞の世界が広がっている!!!と、個人的に思っている。

表面的には、渋すぎて見落としがちなこの舞は、その静なる動きの中に、呪術の要素や様々な芸能的な清めの要素が凝縮されているのだ。

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「この刀は、白黒翁三番叟の幕で、白翁が抜くまでは、この刀を誰であっても抜くことは許されない!」と亡くなった師匠が言っていた。

今は、模造刀になってしまったが、昔は恐らく真剣が使われていて、封印されていたのではないかと勝手に思っている。

いつか真剣で舞ってみたいもんだなぁと密かに思っている。

その刀を抜いての鈴舞が、ゆるやかに確実に神楽殿に見えない結界を張り巡らせていくのではないかと思っている。

そんな白翁の舞を舞うことができて、ありがたい限りなのである。

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白翁の静な舞に対して、黒翁の動の舞が一対となり、これでもか!というほどに神楽殿を清めていくのである。

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最近、神楽師連中では、だいぶやる気スイッチが入っていて、宵祭りには、1時間越えの長丁場の「狐釣り」をやることに。

これは、台詞もので、二人の「えさこう」が、篠田の森に、人を騙す悪い狐がいるから、ひとつとっ捕まえてやろう!!!と意気込んで森へ出かけて行って、逆に騙されて帰ってくるというストーリーの幕である。
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登場人物も風体からして興味深い!!!

こちら、按摩役の大坪さん!

「身体の上から下まで揉んで、三文という!」
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先輩神楽師が着付けの支度に余念がない、こちらは、地主役の新人清水くん!
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そして、えさこうコンビ、孝くんと俺!

狐役は、孝くんの息子の亮太!

親が子どもに化かされるということになってしまった「狐釣り」なのであります。
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宵祭りは、見物人がほぼ来ないので、とりあえず忘れないように、やっておこうよ!と言う程度でやった「狐釣り」・・・。

だったが、やけにみんなの呼吸感が素晴らしく、それぞれがはまり役で、来年の春季例大祭では、昼間に上演することが決まったのでした。