地元の神楽の練習では、来年の春の例大祭までに、素戔嗚役を覚えてもらために、特訓中!!!
まずは、新人の大学院生の清水君に教えているのだが、子どもたちも一緒に覚えてもらっている。
甥っ子の草吉は、たしか1歳でオムツをつけていた頃から、この神楽の練習に参加しているだけあり、絶妙に舞の特徴を瞬時に掴み取る。
これは、教え事ではない感じもあり、「三つ子の魂百までも・・・!!!」とはよく言うが、まさに幼少期に体験体感したことが、その後、大きなカタチとなって現れてくるのを垣間見させてもらっている。
そして、お囃子の練習も!!!
俺がこの神楽に入った当時は、長い竹を渡して竹のバチで練習していて、太鼓を実際に叩けるのはお祭りの時だけだった。最近は実際に太鼓を使えるので、太鼓の感触をつかむかとができて、とても良い練習の時間となっている。
麻縄で締めているツケ太鼓のリズムを最初に覚えて、それから大胴(オオド)と呼ばれる鋲止めの宮太鼓を覚えて行く。
ツケ太鼓の叩く捨てバチという最小音の音をこの大胴が叩く。
ツケ太鼓のリズムが陰陽で例えると、陽だとすれば、大胴のリズムは陰ではないかと思うのである。
グルーブ感や疾走感を感じる部分が全く違っていて、ツケ太鼓を極めてから大胴にいくのがベストなのだが、ツケ太鼓のリズムが頭に入りすぎているからこそ、手が動かなかったりもしてしまい、とてももどかしい思いをしてしまうのである。
個人的には、今、大胴の猛特訓中で、ここ最近、ようやく大胴のリズムの世界観を少しだけゆとりを持って感じることができる様になってきたのである。
皮の模様が、どことなく月にも見えてくる様なこの鼓面の中に宇宙が存在しているなあ・・・!!!!というのを体感して、この太鼓との対話が、非常に意味のある時間なのである。
原理は、おそらく至って単純明快で、バチをきっちりある所まで持ち上げて、的確な場所に瞬時に持って行き、鼓面に当たった瞬間のみギュッとバチを握るという事なのだ。
しかし、この単純明快なことが、なかなかどうして、完全にはできない歯痒さなのである。
良い具合にできている時は、イメージすると孫悟空の乗る「觔斗雲」にゆったりと乗っている様な感覚な氣がする。
しばらく乗っては、落ち!また乗っては落ちて!を繰り返している感じなのであります!笑
自由に乗りこなすには、もうしばらくかかりそうだが、これはこれで、非常に楽しい時間なのであります。
神楽師のメンバーがギリギリなこともあり、来年の春祭りには、「子守り」という独り舞いに挑戦することになり、これから稽古して行く予定であります。
今は亡き師匠達が映っている貴重な動画がありましたので、下記にアップしておきます。20年以上前に、俺が撮影したものなので、素人映像ですが、臨場感あって面白いかもしれません。
スキンヘッドの師匠が子守り役をするので、金の指輪を外さなきゃならないが、抜けねえーなあ・・・。と困っているのがまた印象的だったりして、当時を思い出される映像となってます。
そして、大胴に座る、太鼓の天才的に上手かった岡部さんのバチさばきの素晴らしい事!!!
こんな神楽の濃い世界が普通にあって、そんな時代を経て今があるのは、ありがたいことだと思いつつ、後輩たちへ、師匠連中の雰囲気を少しでも伝えることができればなぁぁぁ、と。