11月18日は、本所地域プラザBIG SHIPでのソロライブだった。
思いつく楽器をとりあえず車に積んで行ったのだが、だいぶ車に残して、4つのセットに落ち着いたのだった。
[写真:須藤亜弥子]
このプクッは、かなり深い音が鳴る。プクッという太鼓は、韓国の太鼓で、雲が湧いてくる音を現しているという。
厚い皮なので、相当にクリアに打ち下ろさなければ、この太鼓の本当の鳴りは出ない。
打ち下ろした音は、空まで瞬時に昇っていく!
BIG SHIPのホールは、響きが良いので、リムショットがとにかく効果的に響く。
バチの残像が、かなりの達人感を演出してくれていてありがたい!
土取さんから借りた呉鼓も鳴らしてみた。撃鼓とも呼ばれるこの太鼓、「スカーンッ!」と、氣持ち良く空間に響いていく。中世の頃に、伎楽と共に日本にやって来たこの太鼓の響きは、適度な余韻の効果と氣持ち良く炸裂する打音によって、幻想的な雰囲氣が醸し出されていた。
そして、今回どうしても使いたかったのが、この大きなジンベだ。通常33センチあたりがメインとされているところ、38センチの口径から放たれる超重低音は、あり得ない振動となって会場の空氣を震わせていた。
首から下げているのは、メキシコのデスフルートという、風の様な音がするものだ。
この笛を吹くと、空氣が一変するほどの効果があり、小さいがかなりの代物なのである。
6個の小さいゴングのボナンを大銅鑼の下にセットして、チャイナシンバルと平太鼓も追加して、シンギングホールも仲間に入れてみた。
このセットの可能性は未知で、これからもっと追求していきたいところだ。
トラックの板バネが、素晴らしいアクセントになっていたのが嬉しかった!!!
ラストは神楽太鼓だ。グンタから始まり、暖氣運転をする様に、ゆったりと神楽太鼓が鳴り始めていった。
毎回思うのだが、神楽太鼓の音色は素敵なのである。それをどれだけ引き出せるかは、自分次第なのだ。
神楽太鼓は、やはり乗り物のようでもあり、時空間を自由に行き来している様な感覚だ。
[上の写真:西原直紀]
神楽太鼓の時空の旅は、熱海から奥能登を回り、天日蔭比咩神社での奉納演奏を経て、日光での香川大介くんとのセッションで経験した、不思議な感覚。
全てが、絶妙なタイミングで引き合っての、このソロライブとなったのだった。
手応えは充分あり、次の段階の音の探求が始まる予感である。
冒頭シーンは、久々にこの韓国のシャーマンの鈴を持って登場してみた。
鈴の持っている呪力を再確認できたのも、今回の大きな収穫だった。
ご来場いただいたみなさんをはじめ、配信で参加してくれたみなさん、スタッフのみんなに心より感謝です。
次のライブが、今から楽しみで仕方ない!!!
打ち上げ会場へ移動する道すがら、いきなりスカイツリーが出現!!!
夜のスカイツリーはかなり、妖艶な姿にも見えたのだった。