5月18日に出発してから、5月末日にまで及ぶ長期の音楽合宿をひとまず無事に終えることができた。
最初は、郡上八幡の土取さんの所に行って二泊し、20日に楽器を積み込んで、初めての関西国際空港へ!!!
時間的に余裕があったので、途中の野洲市にある銅鐸博物館へも立ち寄ることができた。土取さんが銅鐸を演奏しているアルバムも発表しているので、その本人と一緒に銅鐸博物館へ行くというのも、かなり不思議な臨場感があったなあ。
かなりの点数の銅鐸に圧倒されつつ、中国での銅鼓の演奏風景も映像で見ることができて、個人的にはかなり充実した時間でもあった。
夕刻にイランの音楽家さん達を迎えに行って、入管で3時間ほど足止めをされたが、なんとか入国でき、その足で丸亀の東横インまでの逃避行の様な夜中の移動となったのだ。
翌日からはリハーサルが、多度津の海岸寺さんの本堂で行われたのだが、空海さんが生まれた時に生湯をつかったという石の桶を見せてもらえて、なんと触らせてもらえるという体験を!!!
一氣に空海さんがリアルに感じられてしまったところに、これにもまたビックリで、空海さん自身が空海と彫ったと言われる隕石の様な石も見せていただき、それで病封じをしていたとのことで、その秘法は代々海岸寺の御住職にだけの一子相伝で今も受け継がれているんだというお話を・・・・・。
そして、その秘法を少しだけ体験させてくれるという粋な計らいもあり、一氣に空海指数が急上昇してのリハーサルとなったのだった。
今回は、多度津がメインだったので、大喜多うどんへ行く事ができなかったのが残念だったが、観音寺の巨大な銭形を望む海に沈む夕陽を見る事ができ、素敵な時間を過ごすことができた。(写真は土取さんのfacbookから)
所変わって、29日には小田原方面へ移動となった。そこは、初めて行く江之浦測候所なる場所。
世の中、すごい場所はあるもんで、神社以外にこんなスペースがあることに驚かされた。
ここは、様々な素敵な石が集められている。そこに舞台があったり、海へ拝礼する様なスペースだったり、儀式の匂いを感じる場所というのが、第一印象だ。
前日の段階では、ほぼ100パーセント悪天候の予想だったので、室内での開催が予定されていたのだったが、当日は開催直前に不安定ながらにも、屋外でやれる雰囲氣が漂い始めた。
磯崎新 追悼公演「ペルシャと日本の古典音楽にみる『間』の響き」という題で開催される今回の公演。
室内でガッチリ準備していた音響さんは顔面蒼白だったが、屋外での開催へ舵は切られたのだった。
そして、急遽、屋外公演となったので、音響は間に合わず無しでの開演となった。
結果的には、それがとても良い効果を生んで、石舞台に響く音も自然のままだったので、神計らいだったのかもしれない。
雅楽の演奏から始まり、イランの音楽、その後に笙とケマンチェ(イランの擦弦楽器)の伴奏で松田美緒さんの歌があり、その後に土取さんと俺の呉鼓の即興演奏という流れで、それぞれの世界観を紹介してから、全員での演奏だった。
雨の予報もなんのその、最終的には太陽まで顔を見せてくれたのだった。
今回体験したことが、今月末の夏越ノ大祓へと繋がっていく予感である。