Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

Shingetsu-Kagura Project の音

第一弾の Shingetsu-Kgura Project を始めた時には、こんなラインナップになるとは思ってもいなかった。

実は、最初の音源だけは決めていた!!!

それは、2022年と言う転機となった年に体験した響きを集めたもので、今現在でのベスト盤とも言えるDragontone2022!!!

2番目は、絵描きでありクリスタルボウル演奏家のたんたんさんとのユニットCRYSTAL DRAGONの音だった。龍神振動・水晶波動 〜再誕〜と題してのセッションの音源は、その後に引き起こされたコロナ禍を予測してなのか、その処方箋の様な音だったとも言え、そこにリアルに昨年遭遇した怒涛の神鳴りの轟を合わせた事で、最強の音源となったと言える。

3番目は、2006年のメキシコでの音源だ。無声映画戦艦ポチョムキン」のサウンドトラックとして、ピアニストとバイオリニストとのトリオで、映画の上映時に生演奏した記録的音源となっている。ここでしか紹介できなかった、自分の音楽史の中でも珍しい音源だ。

ここまでが、10月、11月、12月のラインアップとなっている。

2024年1月からは、その時のリアルな音源が登場していくことになった。

4番目は、絵師・香川大介くんとの2023年の冬至の翌日に行われた、「龍」をテーマにした即興セッションの記録音源となった。「龍」ノ音型

5番目は、初めて都内で開催した「立春大吉Live@本所BIGSHIP」の音源。この時は、なんとディジュリドゥのKNOBさんが急遽ゲストで参加してくれて、そこに何故か武術家の深井信悟さんが参戦してくれ、かなり濃厚な音場の記録となった。

6番目は、自分に多くの影響を与えてくれた、バリ島でのフィールドレコーディングの記録と、奇跡的なコラボレーションとなった、現地ガムラン隊と神楽太鼓の即興セッションの音源、「錯綜するガムランの道」

7番目は、ここ1年ほどの間に急接近して、親戚の様な付き合いが始まった、殿元健照さんとの響きの音源。真言密教の言霊と神楽の音霊が融合した貴重な記録音源「88Session/2023.0808.」

8番目は、音叉の探究者でもあり、友人である乗り物仙人的存在のTakeshi Kobayashiさんとの非公開セッション音源。周波数の奥深さを体感できる音源「マドモアゼルからの刺客」

9番目は、空海さんの手の平の上で転がされていたのか!?と思える四国から始まり、広島、富山までの音の記録「空海曼荼羅 〜密教の辿った道〜」

10番目は、夏越ノ大祓2024の音源。神楽太鼓のグルーヴに音叉の祓う周波数の炸裂する音像は圧巻。「夏越ノ大祓2024」

11番目は、絶妙なタイミングでセッションすることになった、ピアノの駒場拓也さんとの音風景で、彼の住む信州の望月のゆったりした長閑な空氣に満ちた、とにかく心地良いアンビエント音源「Mochizuki Sounscape」

ラストとなる12番目は、このプロジェクトが始まるきっかけとなった赤城山小沼での今年の奉納の音、「天空ノ祭禮2024」

原点に立ち返るつもりで、ソロでの奉納と決めたのだったが、石川県の盟友、フルート奏者の上野賢治さんが駆けつけてくれると言う嬉しいハプニングが収録されています。今年は、小沼に笛の音を響かせたいと思っていたところ、こんなことになり、見えない力の存在は確実に存在していると思えた体験となりました。

 

このShingetsu-Kagura Projectは、この10月からも継続することとなりましたので、ご興味ある方は、是非、一緒に音の記録を楽しんでいただけたら幸いです!!!

リアルにメンバーを集中です!!!

友人から言われた、「埋蔵文化財にしてはいけない!」と言一言を受け!

10月から始まる様々な流れを受けて、より一層このShingetusu-Kagura Projectの音を強烈にプッシュしていく所存です。目に見えないリアルな振動や周波数、波動が及ぼす効果は未知だと思っております。

これから、自分の関わる音が更に面白いことになっていく予感がしてますので、是非とも楽しみにしていただけたらと思っております。

 

12回分の送料込みで、20,000円となっています。

お申し込みは、お名前とご住所を明記して、こちらのアドレスまで!!!

dragontone@gmail.com

 

読めない畑事情から入谷へ

最近、凄い便利なグッズをゲットした!!!

俺の電動工具は、バッテリーで動くものが多いので、メーカーを統一してバッテリーが使い回せる様にしている。インパクトとドリルに、グラインダー、掃除機、ブロアー等々。屋外のどこででも使えるので、かなり重宝しているのだ!!!

それで、ちょうどBOSCHのバッテリーが5個あるわけなのだが、草刈り機だけはマキタなのだ・・・・

やはり一つだと作業が捗らないので、マキタのバッテリーを一つ購入しようとしていて、「閃いたのだ!!!」

このBOSCHのバッテリーをマキタで使えないのだろうか!?と。

そして、調べてみたら変換アダプターなる代物があり、これだと2,500円ちょいで買えるので、即購入!!!

細かな部分では、「これは!?」という感じに角がひっかかって使いにくそうだったので、紙ヤスリで角を取って解決!!!

値段相応だが、ちゃんと使うこともできて、ここ最近ではかり良い買い物となった!

そのおかげで、この残暑で種蒔きのタイミングが全く読めないが、この日はバッテリーを使い切る事なく、秋のばら蒔きも作業がかなりはかどったのだった。

その後は、入谷へ。

普段歩かない街を行くのは、不思議と楽しい。

目的の場所は、なってるハウスというライブハウスなのだ。

実は、以前ここでの大沼志朗さんのライブに出してもらったことがあり、二度目のなってるハウスなのだ。

ONNYK aka 金野吉晃(sax,etc) 入間川正美(vc) ヒグチケイコ(voice,p) アキオジェイムス(ds)

今回のライブは、友人でもありライブの時の助っ人でもある高橋さんからのお誘いで、久々のライブハウスだった。

ライブハウスと言う場所は、人が人として、何らかの表現を伝えられるちょうど良い大きさの空間なのかもしれないと思えた夜となった。

高橋さんが、チェロの入間川正美さんと知り合いであり、その入間川さんのプレイを俺に見ておいて欲しいので、誘ってくれたのだ!

高橋さんの感覚は、ドンピシャで、入間川さんとの相性はおそらくかなり良いと思え、と言うよりもかなり興味を覚えてしまった!!!

次回は、DUOでのセッションを申し込んでしまったので、いずれ濃厚な即興セッションの機会を作れると思うので、その時は、マニアな皆さんは、是非!!!




賀茂神社・秋季例大祭2024

この2024年の秋季例大祭が、俺が神楽の保存会の会長になって初めてのお祭りとなる。会長を引き継いで、あっという間に半年が過ぎようとしているわけである。

基本的にやることは変わらないが、もろもろの取りまとめや準備があり、トップに立つというのは、物事が円滑に進んでいく裏方の仕事が増えるという事なんだと感じている今日この頃。

広沢賀茂神社・2024年秋季例大祭スケジュール

「宵祭り」10月12日(土)17時より、氏子と神楽師が参加して御神事 があり、 17時半過ぎより、「白黒翁三番叟」の奉納となります。その後、夕食を挟んで、19時頃から「子守の舞」の奉納予定。

「本祭り」10月13日(日)10時からの御神事の後、10時40分頃から、「白黒翁三番叟」「猿田彦の舞(道開け)」昼食の後「天岩戸開きの舞」「狐釣り」「稲荷山種蒔の舞」にて終了となります。

写真は、春季例大祭での一コマとなってます。

個人的な見解を言うと、ここの賀茂神社の神楽は、とにかく、宵祭りに尽きるのです!!!

闇に浮かぶ神楽殿が、物凄く幻想的でもあり、なかなか味わうことのできない雰囲氣がありかなりおすすめ!!!!

俺自身が伝統芸能オタクなので言えることですが、これだけのクオリティーの神楽が上演されていて、ここまで人が居ないと言うのは、まず他ではありえない奇跡的なことなんです。

人が来ない事を悲観しているわけではなく、この雰囲氣を大切にしておきたいと勝手に思っているわけで・・・・。

その人が居ない雰囲氣は、おそらく、神様が楽しむ感覚に近いのではないか!?と勝手に思っている次第なのです。

実は、俺が初めてここの神楽を見たのが、宵祭りで、それも「狐釣り」だったのだ。そして、会長となって初めての秋季例大祭の本祭りで「狐釣り」が上演されると言うのも嬉しい限りだ。

さて、今年の秋季例大祭は、どんな神楽時間が流れていくのか、楽しみである。

世の中、かなりすごい所まできている印象を受けつつも、神楽は淡々粛々と上演されていくわけです。

 

妙義神社・天空の社祈願祭2024

今年も、妙義神社の天空の社祈願祭が10月8日に開催される。

このお祭りに関わるようになって、惑星ハンターという存在を初めて知ったのだったが、今まで見つかっていない星を探し続ける方がいるらしいのだ。

妙義神社のファンという惑星ハンターの方が、妙義神社の名前を、新しく見つけた星につけたことから、この「天空の社祈願祭」が始まったということだ。

ちょうど、運良くこのお祭りが始まって2年目から参加させていただいて、今年で5年目になるというのも時間の流れの速さに少々驚いてしまう。

そして、願いを星に届けるとうこのお祭り、とても素敵だなあと思えてならない。

午前11時から始まり、1時間弱といった感じだろうか。どなたでも御参列できるので、とてもおすすめなお祭りだと思います。

御神事の後には、星祭りということで、金平糖がいただけるのも嬉しい!!!

妙義神社のサイトはこちらから

以前の記事に記録映像があったので、ご興味ある方は下記リンクよりお願いします。

dragontone.hatenablog.com

 

Gaishi ISHIZAKA×Takuya KOMABA Live @ いきづく森

駒場拓也くんの存在を知ったのは、ここ数年毎年参加している信濃国原始感覚美術祭だった。

彼のピアノの音色を聴いた時、これは自分と通ずる何かを持っている音楽家ではないか!?と感じたのだ。

そんな駒場くんと話をして、「いつか一緒にやってみたいねぇ」と、夢の様に朧げに話をしつつも、毎年の原始感覚美術祭で顔を合わせて、「結局またこの時期になってしまいましたよねぇぇぇ。」というのが2回も続いてしまっていた。

今年は、何かが違っていて、その夢が現実となったのだ!!!

ナビに案内された彼の家は、ここだった!!!

まさかこの廃車されたバスに住んでいるのか・・・・。と、一応バスの中を見てみたが、生活している感じはなくて、物置になっている様だった。

実は、彼の家の裏手にこのバスが放置されているとのことで、ナビだとここに案内されるとのこと。

実際は、すごく素敵な森の家だったのだ!!!

彼が家の近くに借りているというアトリエで、7月の末に念願のセッションする機会を持つことができたのだ。

その時の音源をShingetsu-Kagura Project vol.11 の音源に使わせてもらっているので、下記の記事をご参照いただきたい。

gaishiishizaka.bandcamp.com

その時は、二人のみでの即興演奏だったが、10月14日に公開での即興ライブの開催が決定したのだ!!!

それも会場は、前回の録音で驚かされた不思議と素敵な響きになる、彼のアトリエでというのもかなり興味をそそるはず!!!

下記のリンクでその時のセッション音源を聴くことができます。(販売もしてますが、全編聴けます!)

1st Session Mochizuki | Gaishi ISHIZAKA,Takuya KOMABA | Gaishi Ishizaka

10月14日(月・休日)open 15:00 大人3,000円 子ども1,500円(未就学児無料)

2nd Session,Mochizuki / 石坂亥士(打楽器・鳴り物)駒場拓也(ピアノ)

会場:〒384-2204 長野県佐久市協和合ノ沢4194-366 2階

住所を入力してもナビだと表示しないようなので、ここからマップに飛ぶようにしました。

※旧牛舎の2階・合の沢集会場隣り

予約のみとのことなので、連絡先を明記の上、

予約はこちらへ cotact@tarola.jp

新月に届く音の手紙・第二弾!!!

「 Shingetsu-Kagura Project 」と題して、毎月の新月になった頃に、その月の音源を一枚のCD-Rに焼いて、賛同してくれた皆さんに送るというもの。

1年間、12ヶ月分の参加費を先払いしてもらって、ソロ演奏もしくはセッション音源をアルバムにして音の好みはさておき、俺がその時に「これだっ!!!」という音源を選んでお届けするというシステムなのだ。

昨年の10月から始めたこのプロジェクトは、一年で一区切りと思っていたところ、このプロジェクトが終わる数ヶ月前に、「36回!!!」というイメージが閃き、後24回の2年間はやってみようと思うに至ったわけなのであります。

 

そして、来月の新月から第二弾のスタートします!!!

と言うことで、新たな賛同してくれる仲間を絶賛募集中なのであります。

期日が迫っていることもあるので、10月を過ぎてからの途中からの参加でも大丈夫です!

その場合は、申し込んでいただいた時点で、それまでの音源も含めて発送いたします!!!

 

コロナ騒動を経過して思うのは、この世の混沌具合は更に激化して来たなあ・・・、という実感です。著名な誰かが言っていたとかではなく、良くも悪くも、自分の感覚や価値観を自分で育てていくしかないとも思えます。

言葉は、ダイレクトに意味が分かる反面、多くのテレビや新聞がそうであるように、上手いこと丸め込まれる可能性も否めません。

昔から政府や国が推進している事は、薬害もろもろの訴訟などを見ても、間違っていた事が分かったり、認めて補償されるまではかなり後になってからです。

僕らの世代としては、安穏と生きてきた昭和が終わり、平成で日本が訳わからずにシャッフルされて、令和に至っては、個人個人が自分の命は自分で守るすべを模索していかなければならない、ある意味世紀末的時代!?ということになってしまったとも思えます。

僕は、音楽家として自分の関わる音で、この時代に生きていくと決めています。そして、その音というものは、微塵の嘘も介在することができない特性を持っており、かなりリスキーでもありつつもとても魅力的でもあるのです。

音に関しては、未だ解明されていない部分がほとんどですが、この世に存在するものの中で、真実の在り方に一番近いものだということです。

音に対しては、かなりストイックに向き合っておりますが、マスタークラスの達人から、そんな中にも柔らかさがある事がとても重要である事なども学ぶ機会もあり、自分の音の世界も日々進化しております。そんなこの世紀末に生まれる音は、その時代に必要なのではないかと思っております。

そして、新月という捉え方は日本古来の芸能や文化の中で大切にされてきた事でもあり、そこから始まっていく感覚を持つこともこれから更に大切な時節に入ってくると感じます。

新月にひとりの音楽家から届く、現在進行形の音の頼りを楽しみにしていただけるという、心の広い方、粋な方、酔狂な方、マニアな方、音楽好きな方、活動を応援してくれる方、興味を持ってくれる方、興味はないけど参加しちゃうという方、どなたでも御参加いただけたら嬉しい限りです!!

現代稀に見る、時代に逆行している実物を郵送するという音楽の形がShingetsu-Kagura Projectなのです!!!

新月が近づくにつれ、CD-Rをせっせと焼く作業もだいぶ慣れて参りました。

不特定多数の方へではなく、特定の誰かへ音楽を送ることのできるのは、この上なく幸せでもあります。

20,000円(送料込み)で、12回の音の手紙が届きますので、お申し込みは、お名前、ご住所を明記していただき、下記のお申し込みからかアドレスまでお願いいたします。折り返し詳細をご連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。

お申し込み

dragontone@gmail.com

 

音源はありませんが、同封した解説文の vol.01〜vol.12までを、参考までに記事としてアップしてありますので、是非ご一読いただけたら幸いです。

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橋の下世界音楽祭、そして神楽の練習へ

9月14日に出演した、橋の下世界音楽祭は、豊田市の豊田大橋の下で、毎年開催されるイベントである。今回で3回目の参加だったが、毎回感じるのは、日本の伝統文化を新たな解釈で表現しつつ、野外フェスの要素も上手く取り入れた、現在進行形の新しい祭りの形を模索しているイベントだと思いつつ、「非戦創祭」と銘打っているのが最も素敵だと思っている。

そして、かなり多くのアーティストが参加しているが、その中に、獅子舞や阿波踊り、韓国の農楽だったり、日本を含めたアジア圏の伝統的な要素が織り込まれているのが特色のようなのだ。

とにかく暑い日だったので、最近では一番水分を摂ったと思うが、それでもトイレに行く回数はそれほどでもなかったほどだ。

何はともあれ、良い汗をかいたことには間違いないだろう!!!

身体ひとつで、ビューッと新幹線で行って帰って来れるのは、本当に快適そのものだった。

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そして、翌日15日は、やりたかった秋野菜の種蒔きの準備だ!!!

今シーズンから、足袋と草刈機の刃と手袋を新調した!!!

無意味に嬉しいので、自分の記録用に列記しておきたい。

そこそこ何種類もの足袋を履いてきたが、この丸五の3枚コハゼのものがベストではないか!?と思っている。

通常のコハゼよりも大きいので、はめやすくて、3枚という少なさが迅速な脱ぎ履きを可能にするのだ!!!

そして、何よりも3,000円を切るコスパが良いのが嬉しい。

草刈機の刃は、初めて使うタイプだったが、形状と切れ味と使い心地がかなり良好で、今後経過を観察していくことにしたい!

手袋は、ワークマンのAQUAというシリーズの少し厚めのゴム手袋が最近のお氣に入りとなっている。

伐採用の鋸は、やっぱりSAMURAIに尽きる!桑などの柔らかめの細い枝は一回引けば切れていくので、かなりの爽快感を味合わせてくれる代物なのである。

ここのところ暑すぎるので、大根用のスペースを開墾しただけとなったが、とても充実した草刈り時間となって、大満足!!!

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その後は、月に2回ある神楽の練習へ!!!

秋祭りが10月12日、13日と開催されることが決まって、残すところこの日を入れて2回だ。

しかし、会長として懸念事項があり、練習の前には、10月から始まるという新しい予防注射の話を神楽師たちに話をしたのだ。

今のこのギリギリで首の皮一枚で繋がっている状況の中で、一人かけても継続できなくなるというのが事実なのだ。俺が知った情報としては、新たに始まる注射はかなりの危険度があり、亡くなる可能性も極めて高いということなので、その旨をみんなに伝えてみたのである。

勿論、個人の自由ではあるが、神楽師の会長となったからには、仲間に危険が及ぶことを知ってしまったわけなので、それを回避する必要もあるわけなのである。

師匠が「もう打つこたぁねぇんじゃねえか!!!」と言うと、一人は、「俺は7回打ってるで!」と。。。

「オメェ、そりゃ打ち過ぎだぞ!!!」と。

「そんなに危ねぇんじゃ、やめといた方がいいど!!!」と話は落ち着いて、一見落着となったのだった。

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その後の練習は、久々に復活する「狐釣り」と言う面白おかしい演目の練習だ。篠田の森に住むと言う悪い狐を捕まえに行く「えさこ」と「えさこ」が、最終的には、狐にバヤ化されてしまうと言うと言う漫才の様な話なのだ。

写真を見てびっくりしたのは、自分の服装だった・・・・。

柄と柄なので、お祭り大好き!!!と言う雰囲氣で楽しそうではあるが、見た目はかなりのインパクトで、まあ、神楽の練習にはばっちりかもしれない。

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最後のシーンは、狐に馬にさせられてしまい、乗っかられていいかげん暴れさせられ、最高潮の雄叫びを上げて、我にかえるのだ。

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実は、この「狐釣り」が俺が最初に見た神楽の演目だったのだ。その時は宵祭りで、誰も居ない真っ暗な境内の中に浮かび上がる神楽殿。そこで繰り広げられる、台詞入りのコミカルな演目。通常の感覚ではありえない、誰も居ない空間へ向けて、大の大人が真剣に台詞を言って物語を展開していく。そして、合間には「馬鹿野郎!!!そおじゃねぇぞ!!!」と師匠の激が飛ぶと言う。

終演後、帰ろうとしたら「ちょっとこっちへ寄らねえかい!?」と神楽師の長老から呼び止められて、その三十数年後には、なんとその神楽の会長となってしまったと言う興味深い自分史が今も進行中と言うことなのである。

最初に師匠から習った「手力男命」は現在もやっているのだが、岩を剥がしてその岩屋から出て来る「天照大神」は、甥っ子の草吉から、今は自分の娘へとバトンタッチされ、草吉は「天細女命」を舞っていると言う、かなり興味深く楽しい流れでもある。

そして、「狐釣り」では、草吉が狐役となって俺たちをバヤ化して、もう一人の「えさこ」役の孝くんの息子の亮太が二人の「えさこ」に騙される「按摩」役と言うのも面白い配役だと言えるだろう。

「神楽」という仕組みの厳しさとおおらかさが、人と人とを良い塩梅に繋いでくれている様に思えてならない。