節分の2月3日は、会場の有鄰館煉瓦蔵の掃除を甥っ子と二人でしてきた。なにはともあれ、掃き清めるとはよく言うが、掃除は大切なことだと思うのである。
自分たちの演奏する場所を自ら掃除できることは、なかなか難しい昨今、この作業は本当にありがたいことだと思えるのである。
立春の早朝は、甥っ子の草吉連れて赤城神社に御神水をいただきに行ってきた。向かう道中雨が降りはじめたのだったが、神社に着くと止んでいた。そして、お参りしてお水をいただいて車に戻ってくると、また雨がポツポツと落ちてきた。
すごいタイミングだったなぁと、2人で顔見合わせて、赤城神社を後にすると、気持ちの良い風がビューッと吹きはじめたのたった。
ラッキーなことに帰り道で、日の出も見ることができて、幸先の良い立春の日の始まりとなったのだった。
そして、今年も、立春大吉ソロライブを無事に迎えることができました。ご来場いただいたみなさん、スタッフのみんな、有鄰館に心から感謝であります。
今回は新たな助っ人、カメラマンの石原ミチさんが駆けつけてくれ、準備から本番までの一部始終を記録してくれたので、この投稿での写真は、彼女の写真を使わせていただきます。
コラージュ部分は、俺の独断と偏見で組み合わせてあります。
立春から春分に吹く強風を春一番と呼ぶんだとか・・・。とすれば、開演を目前にしてやって来たこの強風が、春一番ということだ。
結構吹いてるなあ、と思っていたら、開場するあたりから祝福されるが如きの強風が吹き始めた。
きっと余計なものを吹き飛ばしてくれていたに違いない。
風は個人的に吉兆でもあり、今日は良い時間になる!と確信できた瞬間でもあった。
ライブというものは、支えてくれるスタッフの創り出す雰囲気というので、ほぼ決まるというのが持論であり、会場に着いた時から、「ライブはもう始まっているのである!」。とにかく音も目には見えないが、会場空気もまた見えないわけだ。
現在のスタッフは、そんな意味において少数精鋭の信頼できるメンバーなのである。
即席の祭壇には、富士山の溶岩石を中心に、中央構造線上のあるポイントでいただいた石、母が拾って来たカナディアンロッキーの石を配置し、バリの聖なる鐘のグンタ、その下に敷いているのは、バリの山奥の村で織られている貴重な布だ。
バリのこの巨大ゴングは、神様が宿ると言われている。まさに神々しい輝きを放っていた。冒頭シーンでは、小さな乱入者が現れ、このゴングを叩いていたのにはビックリしたが、それもまた面白い出来事であるわけである。
小さい子には、大人には見えないものが見えるというが、このゴングに何か見えていたのかもしれないなあ、と想像力をふくらませる楽しさをもらえたのだった。
草吉の大銅鑼とゲタベラのセッションは、この煉瓦蔵だからこその残響の長さがもの凄く効果的で、ゲタベラの超高音が本当に気持ち良く決まる程に響き渡る。好みはあるだろうが、個人的に大好きな世界だ。
小さな乱入者と同じ頃から民族楽器に親しみつつ、現在4年生の甥っ子は、なかなかのインプロバイザーに育ちつつある。この後、演奏を終えて、絶妙なタイミングでその場を去っていった。
裏方ありきのライブであるわけで、照明も共演者と言ってよいほどに会場の雰囲気を創り出してくれる。その包み込んでもらいながらの演奏は、とても安心感があり心地良くもあるわけなのだ。
終演後に、一人一人にお札を渡す。これがとても良いひと時でもある。その間に、楽器を触ったりして、春祭りの様な和やかな雰囲気で、みなさんその場を満喫してくれている。
打ち上げは、「おちっ。」。店主のおち君が、先に準備をして、ライブにも来てくれて、定休日にも関わらず、お店を開けてくれて、みんなで乾杯!!!!
風にたなびく立春大吉の布が、「また来年!!!」と言っている様な感じがした。
来年もまた、立春大吉ソロライブでお会いできるのを、スタッフ一同、楽しみにしております!