お盆が明けて数日後、久々の特別養護老人ホームえいめいでのワークショップだった。
前回は、確か昨年の12月に行ったと記憶しており、その時とても印象に残ったのが、この写真のおじいさんだった。
トーキングドラムを愛おしげに抱えて、バチと指で、本当にマスタードラマーの様に奏でていた。
そして、最後は、この姿勢のまま眠ってしまったのだった。
いつもの場所に、彼の姿は無く、前回のワークショップの後、冬の間に旅立たれたとのこと。
心よりご冥福をお祈りするとともに、本当に「一期一会」という言葉の意味する深い部分を実感する思いがした。
お年寄りの年齢もあるので、多くの方々が旅立たれ、メンバーは半分ほど入れ替わった印象だった。
今回は、やけに柔らかい音でのワークショップとなり、終わった後に、なんでかなぁ???と振り返ってみた。
結局、エネルギーの交流をしているので、俺やざくろさんは、お年寄りたちの鏡のような存在なのかな!?と思うに至った。
年老いて、エネルギーの量は減ってきているので、蝋燭に例えると、しっかりと灯っているのだが、メラメラとはしていない感じ。
前回の時は、それなりにメラメラと揺らめく蝋燭が点在していた印象だ。
この様な場の場合、音はその場の雰囲気を映し出しつつ、心や身体を少しだけリラックスさせる効果がある様な気がしたのだった。
今の瞬間を大切にしつつ、「一期一会」ということを改めて大切にしたいと思うのだった。
10月から、アーツ前橋で開催される「表現の生態系」という展示に、このえいめいでの活動も映像作品として参加することになっている。
今年は、えいめいの活動と並行して、小規模施設のじゃんけんぽんにも行っている。
先日、そこで奇跡的な体験をした。
ざくろさんが、一番端っこに座っているおばあちゃんとなにやら鏡遊びのような感じの動きをしていて、「亥士さん、この方と何かやってみて!」と言わんばかりに合図をしてくれた。
いざ、行ってみてビックリ!!!
音にリンクして、彼女は、何か目に見えないものを俺の膝から抜き取ったような仕草をしたり、頭をかきむしって、いきなり満面の笑顔となったり・・・・。
それは、あたかもシャーマンのようでもあり、妖精のような雰囲気でもあった。と言っても妖精は見た事無いが。。。
これは、見えないもののやり取りがあった様に感じる出来事だった。
俺自身は、音という目に見えないものを操り、、彼女は、その音に反応しつつ、その場にある何か見えないものと交流していたような不思議な空間が出現していた。
意味のないことは無いというが、相当に濃厚な伝統的であり儀礼的でもある空間を、垣間見たのだと思うのである。
そんな活動も紹介されつつ、その他のプロジェクトも非常に興味深い企画が、この秋、「表現の生態系」と題して、アーツ前橋で開催されることになった。
派手さはないが、表現というものの根底に存在するであろう源淵にアクセスできる可能性がある企画だと思っている!
詳細は、以下リンクにて!!!