庭先をかなり速く、水平に移動する物体が目に入った。
自分の理解を超えた動きを見ると、不思議な違和感を覚えるもんである。
「今のは一体何なんだ????」
と行き先を見つめていると、出て来たのがこれだった!!!
自分の体重よりも確実に重いであろう、芋虫を顎で咥えて運んでいるではないか。
もう、興味津々に行く先を見つめてしまった。
ズンズン運んで行く。
顎だけで支えているのかは、ちょっと不明だが、俺が見ているのが氣になったらしく、ひとまず獲物は保留にしてその場を離れた。
葉っぱの上に止まったら、コクワガタの様にしっかりした顎が見えて、これで咥えて運んでいるのかぁぁぁぁ。と妙に納得してしまった。
しかし、昆虫というのは、物理的な法則には当てはまらないのは、何故なんだろうか!?
調べてみたら、このすごい奴はジガバチというらしく、捕まえた獲物に卵を産み付けて幼虫の餌にするという。
その時、正確に芋虫の神経に針を刺して仮死状態にして、新鮮なまま巣穴にキープされて、孵化した幼虫の餌となるとのこと。
ファーブル昆虫記にもこのハチのこちが書かれていて、ファーブル自身も興味を持っていたとのことだ。
ジガバチ、とても興味深い存在である。