Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

伝統芸能の「今」!!!

俺が神楽師をしている賀茂神社では、今年の春祭りを終えたタイミングで、宮司さんが亡くなられてしまった。ある意味大きな転機となったのかもしれない。

そんな事もあり、7月23日の賀茂神社・八坂祭はひっそりと執り行われた感じがした。

コロナ騒動が始まった年から、八坂祭も執り行われないという芸能的意味においては、本末転倒ではあったが、再開できたことは良いことだと思うしかない。

このハレの日に、御神輿が境内を少しだけ練り歩く時に、神楽のお囃子をするということで、神楽師が集結していた。

「さあ!後は笛の名人を待つばかり!!!」

という状況だったが、笛の名人は体調不良ということで来れなくなってしまい、笛がお囃子の要となっているので、最終的にはお囃子はできない事になってしまったのだった。。。。。

これは、コロナが流行り始め、急激に体力が落ちた結果でもある。

境内に鳴り響く、テープ音源の神楽のお囃子がなんだか虚しく響いていた。

八坂祭では、素戔嗚大神の御霊が御神輿に一旦移動して、動く神社となった御神輿がその地域を激しい素戔嗚大神のエネルギーで祓いまくるというもので、その御神輿の先導役として神楽のお囃子があるのである。

神楽師一同、残念極まりない氣持ちでそんな八坂祭を見守ったのだった。

コロナというものが、仕組まれたのか、はたまた自然発生したのかは今となっては、関係ないが、伝統芸能の弱体化にはかなりの効果を発揮したということだ。

今回の件も、継続して小さい規模でもお祭りで神楽を奉納できていれば、月に二度ほどでも練習で顔を合わせていれば、また違った結果だったっとも思えるが、全ては「今」のこの状況を変えることのできないのも事実でもある。

賀茂神社の神楽は、首の皮一枚で繋がっている状態かもしれない。消えゆくのも伝統の一つのあり方でもあるが、可能性があるうちは、やれることはやりたいもんである。

そんな中でも、祭りの現場に小さな子どもが居るのは、非常にありがたいことだと思う。