東日本大震災の起こった、その日の事を忘れる事はないと思うが、月日は過ぎていく。。。
仙台を拠点に活動している、演出家であり俳優でもある大日琳太郎さんが、この3月11日に公演を企画することが何度もあり、昨年は都内の劇場に居たのだった。
今年は、ありがたいことに時間がとれたので、赤城山へ向かうことにした。
東日本大震災のその年、大地も大きく動いたが、世の人の心や身体も大きく揺さぶられた。
そんな時、この赤城神社へ来てみたら、石灯篭など崩れて惨憺たる状況にも関わらず、境内は、いつもと変わらない空気に満ちていて、どちらかと言えばやる気満々な雰囲気もあり、勇気をもらったのを覚えている。
いつもと変わらない空気感が心地良い。
風は強いものの、穏やかな日差しだった。
久しぶりに、杜にソルフェジオガンクとグンタの音を響かせることができた。
コロンビアのコンドルの土笛は、良い感じに杜にこだましていた。
そして、赤城山山頂にある小沼(この)へ!!!
道には雪も無く、とにかく快適だった。着いてみると、湖面は凍っている。。。
来る時にワークマンで買った、スパイク付き長靴が大活躍だった。
ほとんどが凍っているが、岸に近い部分には少し水の部分もあって絶妙に雰囲気がある。
いつも目にしない世界なので、ほぼ全てが興味深い!!!
もしかしたら、いい時間になるかもしれないな!?と思ったら、計ったかの様に、この場所に着いた時に黙祷のサイレンが鳴り響いた。
そして、音を鳴らす。
湖面を渡る風と、音が融合してどこかへ流れて行く感覚。。。
表面の細かい氷を集めて、ソルフェジオガンクの台を作っていたのだったが、最後にコンドルの笛を吹き終わった瞬間、「ザァァァッー!!!」と音を立てて滑り出していったのには、ビックリだった。
上毛かるたでは、「裾野は長し赤城山」とうたわれ、その裾野の長いことで有名だ。昔、友人から聞いた話だが、そのまた大昔噴火していなければ、富士山よりも高い山だったんだとか。。。
たしかに稜線を伸ばしていくと、相当立派な山だったのではないかと想像できる。
まあしかし、赤城山は、この形がしっくりくるのである。平野部から見ると、山頂の辺りは、天上界が広がっている様にも感じられ、上州の天とも呼ばれる赤城山。
今日も変わらず、そこにある素晴らしさ。