Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

集結する妙味がある

6月4日朝、桐生市有鄰館に仲間たちが集結した。みんなで掃除をして、平台を運び舞台を組んでいく。普通は、出演者は、こんな作業はしないが、地元桐生の有鄰館では、この作業がとてもしっくりくる。

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誰が指示するわけでもなく、それぞれの仕事を進めていく感覚が、とても気持ち良い時間だ。

ピアノの調律師さんとホッピーさんとのやりとりも、非常に興味深い話だった。

このピアノは、カワイだったので、昔のカワイのピアノは良い木を使ってたんだよねぇ!

とか、ヤマハのピアノの鍵盤の完成度の話とか、で盛り上がっておりました。

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人形の雰囲気と動きに音合わせをしてみて、セッションとはまた違った感覚も思い出してきて、やはり演劇の音楽的な音もあった方が、よりセッションも楽しいものになるなあ、と感じた。

ホッピーさんは、ピアノに特殊な赤外線を照射してシンセと連動するような楽器を使用しているので、もうこれは音の玉手箱状態!!!!

これに俺の方は、実際の生音でいくので、楽器の数がそれなりに必要なことを昨日の音合わせが感じたで、今までにない細やかな楽器類が登場するかもしれない。
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会場となる有鄰館酒蔵の二階には、御神体の様に存在感のある土壁の下地が鎮座している。この土壁の様に、異なった素材が絶妙に組み合わされることでそれぞれの良さが生きるという日本の文化がある。

本日、明日の公演は、まさにこんな感覚だと思うのだ。

 

作品の演出上、19時の定時での開演となり、開始30分間は、入場いただけるのは、会場の前の部屋までとなり、音は聴こえますが、見ることができない状態で待機していただき、その後、様子をみて本会場へ入っていただく流れとなります。

なので、できれば早めのご来場をおすすめします!!!

 

予約いただいた皆さん、会場でお会いしましょう!

 

打・演・奏 Da-En-Sou!!! - Dragontone /石坂亥士

このコロナ禍で、訳のわからない規制や自粛が蔓延しており、定員も半数になっていて、

チケットは完売状態なのですが、当日、氣合い入れて来てしまうという勢いと心意氣には、こちらもスタッフが外に出てでも、その心意氣にはこたるつもりです!!!

打・演・奏 Da-En-Souという集いの可能性

公演をする時、自分の場合は起こり得る可能性の最大限を予想して、こんな風になるはずだ!!!ということを伝える様にしている。

しかし、今回の公演に関しては、未知の部分が多過ぎて、起こり得る全体像をイメージすることすら難しい印象なのだ。

勿論、良い意味で創造する力やエネルギーが膨らんでいくことには間違いないのだ。

ネットで検索できる映像も多過ぎて、公演一週間を切って、ようやくそれぞれを理解しやすい動画を選べた次第。

このセレクト、なかなか良いのではと個人的には思っているので、是非チェックしていただきたい!

ありがたいことに6月5日、6日ともに、ここに来て予約が入ってきており、あと数名でキャセル待ちとなってしまう状況となっております。詳細は、以下リンクにて!!!

打・演・奏 Da-En-Sou!!! - Dragontone /石坂亥士

youtu.be

youtu.be

通常、自分のことはあまり説明的なことは避けてきているが、今回は少しだけ補足しておきたい。自分の中で演奏活動は、ソロ演奏、他者との共演、子どもたちへのワークショップの、三つに分類している。

この中で他者との共演として、演劇の音楽というのもある。実は、自分の仕事の中で、世界的に評価されているのは、この演劇の劇中音楽なのだ。

2011年に、カナダのトロントで行われた多国籍演劇集団「Ahuri Theatre」の演劇公演 「或る阿呆の一生」に音楽家として参加し、2012年には劇中音楽で、ド ラ・アワードインディペンデント部門最優秀サウンド・デザイン賞を受賞することができたのだ!

現地では、最優秀作品賞、最優秀演技賞他、主要6部門全てにノミネートされ、大快挙で相当盛り上がっていたらしいが、日本に居るので、今ひとつ実感が湧かないのが事実だったが、一応、プロフィールには書くようにしているのだ。

自分でも感じていることだが、この演劇の音楽の様に、絶妙な客観性を持って音を創造していく作業が、向いている様なのだ。

今回の公演は、まさに演劇の音楽に近いが、それにホッピーさんとの音の創造というか、やりとりが追加されることで、より楽しんで舞台に立てるのが嬉しいところなのだ。

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bits Japanese magazine-vol.10,インタビューページ

youtu.be


日々曼陀羅の如く

久しぶりに、練馬の保育園に踊りを教えに行くため、三芳サービスエリアで休憩していたら、隣に小さめのトラックが止まった。

何氣なく見ると、放射能マークが貼り付けてあって、よく見たら「この車両に近づかないこと」あるではないか・・・・・。

ついつい撮ってしまった。

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この養生テープで貼り付けている粗雑感が、危険な雰囲気を加速させているのは否めない。

今の世の現状含め、危険は隣り合わせだなあ、と改めて思い知った出来事だった。

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まあしかし、日々の日常は、なかなか有意義な時間を満喫しております。畑の野菜や植物観察や子どもとの遠征等々。最近、植物の写真を撮って判別できるアプリをゲットして、雑草の名前を調べるのも楽しみとなっている。

中央の下にある、いわゆる雑草としてしか見ていなかった草は「スズメノテッポウ」という興味深い名前だったのを知ることができて、ちょっと嬉しかったり。

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そして、本日は有鄰館に6月末の公演のフライヤーを置きに行ったら、なんと来週末に控えた公演の照明さんが、都内方面から下見に来ていたタイミングだった。録音を担当する金子さんまで後から合流という、絶妙なタイミングで顔合わせできてしまったのだ。

これは、もう良い公演になる予感しかしない!!!

今日お会いした照明さんはじめ、今回関わる出演者からスタッフまで、不思議と共通する感覚を持っているなあ、と思ったのだ。

こんな時の公演は、確実に良いものになるのだ。

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都内をはじめ、緊急事態宣言が延長されるというニュースが飛び込んできたが、会場となるこの酒蔵には、そんな締め付ける様な嫌な空氣は流れていない。

何かを創造していこうという、前向きな感覚を持った強者たちがこの蔵に集結するのである。

そして、その感覚は、来てくれる方も共有することになるのが、舞台公演の面白いところだと思うのである。

dragontone.hatenablog.com

詳細は、上記のリンクよりお願いします。

5日の夜公演は、小学生以下の入場不可となってますが、6日の昼公演では、小学生以下無料となってます。

両日共に、後少しですが残席ありますので、ご興味持った方は、是非チェックしてみてください。

絵画から生まれる律動

先日、本当に久しぶりに丸木美術館へ足を運んだ。以前、一度だけ行った事があり、その時の印象は、大切にしなければならない美術館だが、内容の面からも暗くて重い空気感を体験して帰ってきたのを思います。あれからおそらく30年近く過ぎているだろう。

古い友人の金原寿浩さんの展示があるというので、行ってみることにしてのだった。

だいぶ時間が経過したからなのか、記憶が錯綜しているのかは分からなかったが、とにかく雰囲気の良い美術館になっていたのだ。

原爆の絵図は、さすがに物凄いエネルギー発していて、あのエネルギーと対峙するのには、それなりの覚悟も必要だとは思うが、展示の方法なのか、以前よりも作品として、うったえかけてくるのを強く感じた。内容的な激しさとは反比例して静寂感が半端じゃなかった。

そして、金原寿浩さんの作品の展示へ。

彼が、東日本大震災以降に描いてきた作品たちが、出迎えてくれる。

どれも印象に残る作品だが、個人的に、「組作品・太古より」の迫力と内容に、魅せられてしまったのだ。

香川大介さんの「蔵の二十二神像」の時以来の心の動きだ。

この作品の中から、音が聴こえてくる感覚が強くなり、作品の前で演奏させてもらえるようにお願いしたのだった。

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美術館の配慮により、集客をしなければやれるとのことで、5月22日の14時から40分ほどやらせていただいたのだ。

静寂の中、凄まじい残響効果も相まって、完全に異次元の響きとなったように感じた。

たまたま居合わせた方は、7名ほどだけ。

絵画から生まれる律動の音は、会場に解き放たれ、そして無に帰していった。

神楽太鼓が、作品から受けたインスピレーションを、その打音と倍音とグルーブで重ねて作り上げていく。空間自体を揺さぶるような音響効果となり、ラストの打音で、打ち上げ花火の如き残響と共に異空間が通常の空間へと戻っていった。

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実際の音響には及ばないが、とても面白い録音が残せたので、以下のBandcampに音源をアップしてあります!!!

gaishiishizaka.bandcamp.com

全編無料で聴くこともできるし、購入することもできるようになってますので、ご興味ある方は、聴いてみていただきたい。

スマホのスピーカーでは、少々臨場感が感じられないかもしれないので、ヘッドホンがおすすめかもしれません。勿論、スピーカーなら尚いいです!!!

 

今朝、iphone11で聴いてみたところ、それなりに再生されるようです。さすがに神楽太鼓の爆発音は難しいようですが・・・。

 

 

 

originatino/Toshiyuki Tsuchitori,Mototeru Takagi

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以前からいいなあ、と思っていたアルバムを、ついに買ってしまった!!!

土取さんのファーストアルバム「origination」!!!

サックスの高木元輝さんとのDUOだ。

その後、縄文鼓の演奏まで遡っていく片鱗をファーストアルバムのジャケットデザインから想像させられてしまった。

この土偶の絵も、実は土取さんが描いているというから驚かされる。

 

通常は、海外で呼びやすいように、「Toshi Tsuchitori」名義なのだが、ここでは「Toshiyuki Tsuchitori」となっていて新鮮だ。

 

さて、今夜の21時からのFM桐生・Spiral Grooveは、この「origination」アナログ盤をそのまま生放送で流してみようと思っている。

下記リンクのFM桐生のサイトにて試聴方法の詳細あるので、ご興味ある方は、是非チェックしてみていただきたい。

fmplapla.com

6月の公演は、予定通りに

テレビでは、「緊急事態宣言」や「まんぼう、まんぼう」という言葉が飛び交っておりますが、本日5月16日現在の状況では、ギリギリ公演はできそうな感じとなっております。

こんな時ですが、予約は順調に伸びていただけに、会場の収容人員が半分になってしまったのは、残念でしょうがない。

6月5日、6日の「打・演・奏」ならびに、26日の「夏越ノ大祓」の両公演は、それぞれの開演時間でスタートいたします。作品の都合上、開演時間を過ぎてのご入場は、区切りの良いシーンまで外でしばらくの間待機していただくことになりますので、ご予約いただいた方をはじめ、当日いらっしゃる方は、開演時間のご確認をよろしくお願いいたします。

フライヤー画像の下に詳細ページへのリンクを貼ってあります。

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dragontone.hatenablog.com

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dragontone.hatenablog.com

 

無事に公演ができることを願うばかりですが、状況が変わったら、このブログにてお知らせいたします。

 

 

神楽 咲ク 夏至

昨年の夏至の朝には、琵琶湖に居た。

その前日は、前橋のサンデールームさんで「夏至ノ前日」と題して、午後からライブがあり、終了後に琵琶湖を目指したのだった。

 

今年は、夏至当日に、サンデールームさんでの演奏が、昨日決まったのだ。

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湯釜を中央に設置して、そこに神々を勧請する霜月神楽というスタイルが、信州の南信に存在している。これは、「千と千尋の神隠し」のモデルにもなった神楽でもある。

そこに初めて行った時のことが忘れられない。その神楽は室内で行われるのだが、奉納としてご祝儀袋にお金を包んで受付で渡して、その神楽の場に入る。

ひとしきり、神楽を楽しんだ頃、休憩が入った。「さあさあ、みなさん座ってください。」と、その場に居合わせた人みんなで湯釜を中心に囲んで、ゴザを皆んなで敷いて、酒と秋刀魚の焼いたものや、おむすびから、山菜などが振る舞われたのだ。

その美味しかったことといったらなかった。

そして、腹ごしらえを済ませて、神楽は深夜まで続いていき、最後は、神楽で使ったお面を大切に箱に入れて、元あった場所へ背負って行く二人の方を見送るのだ。段々と神楽の場が元の状態に戻っていく感覚が寂しいような、氣持ちいいような不思議な感覚だったのを思い出す。

神楽そのものも素晴らしかったが、その場を氣持ち良く共有していく感覚のことを「神楽」と呼ぶのではないだろうかとも思った夜だった。

 

◎「神楽 咲ク 夏至」@サンデールーム

2021年6月21日(月・夏至)12時より開始!

[12時32分の夏至点をまたいでの演奏会にする予定]

通常のライブでは、入場料としていただいてますが、神楽の場を共に共有する試みとして、各自にお任せしますので、お祝いを包んでご参加ください。

 

終演後、各楽器の説明や、プチ体験もできる時間も作る予定!

その後、サンデールームさんの軽食の振る舞いありという嬉しい企画!!!

 

予約・問合せ/dragontone@gmail.com

もしくはサンデールーム店頭にて!