富士矢というブランドは、???な方が多いとは思うが、職人の使う工具のブランドとしては、一流なのであります!
何と言っても富士山に矢をモチーフにしたブランドデザインが素敵で、若い頃、職人仕事をしていた頃から、信頼のおける工具メーカーなのです。
この箱、結構ボロボロで、崩壊寸前な状態。。。
ということは、相当古いものらしい。
桐生市錦町にある佐久間商店さんが、今月末で閉店するとのことで、最後に購入してきた一品なのであります。
富士矢の小型ニッパーNO.60!
桐生の最高峰の刃物屋さんの店仕舞いなので、記念に工具をひとつ手元に置いておきたいなぁと、手に入れてきた一品!!!
そして只今、梅雨時真っ最中!!!
紫陽花が、本当にキラキラしている様に美しく見える時期でもあるそんな梅雨時に、今年度のチームえいめいの仕事がはじまった。
特別養護老人ホームのえいめいでの、ワークショップである。
今年の1月に行って以来なので、結構間時間が空いたての開催。ワークショップを開始してから、何人かのお年寄りが旅立っていったのも事実で、まさに一期一会な濃密な時間なのである。
この期間の空いた時期に、自分でもいろいろな経験もあり、今回は、楽器的にも古いものを持って行ってみようと、当日閃いたのだ!!!
これは、某オークションでたまたま落札できた、アフリカの古い時代のジンベだ。
オークションでは、こんな歪な打面に写っていなくて、来てみてビックリな一品だった。しかし、この歪さが音の響きに複雑なフィルターをかけるカタチとなり、なかなかまろやかな低音と気持ちよい中音が生み出されるのである。
歳を重ねたお年寄りには、楽器も歳月が経過したものが好ましいかというチョイスが、今回は、とてもうまいことはまったカタチのワークショップとなったのだった。
そして、動くと音が鳴る仕様として装飾音用に、肩からかける亀のマラカスと古い鈴と古い馬鈴。
この亀のマラカスは、メキシコの秘境の儀式で仕様されるものと思われるもの。おそらく、動物の仮面をつけて、何日も走り回る儀式の時に腰に付けられていたものではないか?と推測している一品。
リクガメ系の亀と思うが、その中身をくりぬいて、中に小石を入れてあり、非常に良い響きなのである。
今は無くなってしまった、メキシコ・フォナートジャパンで手に入れたものだ。
やはり、子ども同様、造形的に興味深いものには魅かれる様で、この瓢箪に貝殻を配置したシェケレも結構な確立でお気に入りとなっていた。。。
こちらのカラバス(瓢箪)を半分にして鍵盤をつけた親指ピアノは、ざくろさんが上手い事使って、盛り上がっていた!!!
お年寄りから見ると、ヘルメットに見えるらしく、頭にのせたりして、みんな笑顔となっておりました。
毎回、何かを発見していくワークショップではあるのだが、今回は、対個人へと相当動いて、今までで一番汗をかいた回となった。
冒頭部分では、本当にゆっくりとジワジワと何かが浸透していく感じだった。
盛り上がる必要もないのだが、なんだか今回はだんだんと会場の空気やお年寄りの興味の感覚が盛り上がりをみせていった。
通奏低音の様に、俺が古のジンベで踊るでも踊らないでもない程よい加減の心地良いリズムを刻んでいく。
いろいろと試してみると、どうやら3拍子系のリズムがお年寄りには心地良いらしい。
そんな中、視界の片隅に、ガラガラを手にした、おじいちゃんが、眼光鋭く俺の方を見つめて、そのガラガラを歯切れ良く振るではないか!!!
ちょうど、その様を記録の岡安君がいち早く付き、「こっち、こっち!!!」と教えてくれている。
逆方向では、ざくろさんがおばあちゃん達と戯れているかの、キャピキャピした世界が展開している。。。。
小さい楽器を最適な場所に置いて配ってくれるスタッフさんや、チームえいめいのメンバー。
それぞれが、それぞれの役割を受け持ちつつ、非常に興味深い世界が展開されていくこと40分と少し。
なんだか、みんな新たな感覚を感じつつ、久々のえいめいでのワークショップは幕を閉じていったのでありました。
次回、会えない方もいるかもしれない状況は、より一期一会をということ、「今の瞬間」を意識できる、そんな時間を自分たちに与えてくれている氣もしたのでありました。
次回は、8月。
季節と音の関係が、何気に結構楽器を選ぶ上で影響があるのが、非常に興味深いのである。