Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

親子ワークショップ@前橋から都内の保育園ワークショップへ

2019年初となる、親子ワークショップが20日に開催された。

昨年の秋から、ダンサーの山賀ざくろさんと一緒に月一で始まったわけだが、流動的でありつつも、少しずつ参加してくれる方が増えてきている。

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ざくろさんとふたりでナビゲートしていくので、非常に参加しやすい内容なのも、リピーター含め参加者が増えている一因なんだろうなあ、と思う。
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親子だけでは体験できない、不特定多数の他者との関わりが生み出す、興味深い空間なのかもしれない。

挨拶もなく、なんとなく始まって、毎回違う流れが起きて、終わる。とてもシンプルで楽しい時間でもあるのである。

小さな子たちが、楽器の持つ質感や音を、直接確かめることができるのは、とても楽しいんだと思うのです。そして、動く!!!まあ、みんなで遊んでいるようなもんかもしれない・・・が。

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最後には、一応挨拶するのだが、少年は何故か空飛ぶポーズをとっていたのが印象的で、それぞれの子の個性がいろいろと見えて、とても面白く、学校と真逆に、それぞれの個性を開放してくれる方がとても面白いのである。

 

そして、「こんなワークショップを通して、自分たちと一緒に楽しめる仲間が増えたらいいよね!」とざくろさんとは話しているので、今後も、月一で開催していく方向であります。

来月以降の予定→2月17日(日)、3月16日(土)、4月20日(土)。

詳細は、以下リンクのブログにて!!!

◎打楽器たたいて、ダンスして、カラダで遊ぼう!

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そして、彼ら(楽器たち)の旅は続き、昨日は、芸術家と子どもたちがコーディネートする都内の保育園でのワークショップだった。

毎回、楽器を配置するのが、結構面白かったりする。

その場との相性や、それぞれの楽器の微妙な存在感の違いと見え方などで決めていく。

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以前は、バラフォンの上に鳴り物系の小さい楽器類を置いていたのだが、最近は、少し自分の感覚が変化してきているようで、わりと最前列に小物系を置く事が多い。そんな自分の変化も面白いもんなのである。
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とにかく、何かが始まりそうな雰囲気を作るのがポイントだと思ってセッティングしておる。

やはり、顔あるがスリットドラム(木製の切り込みのある打楽器)の存在感は、半端じゃない!

次いで、バリ島のガムランで使われる、リズムをキープするチェンチェン!亀の背中にシンバルが複数付いていて、演奏の仕方によっては、その造形からは、想像しにくい位、強烈な音が出るのだ。そして、アジアの宇宙観にある、聖なる生き物の亀をモチーフにしたという、なかなか聖なる楽器なのである!!!


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ニシキヘビの皮を張ったかわいい太鼓。お土産品っぽくてチープなのだが、結構使えるヤツなのだ。

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打楽器が多いのだが、今回はシンギングボウルも追加してみた。子どもには使いにくいものだが、摩擦した振動が共振して音が増幅していく。聞き耳を立てると相当な低音が鳴っているのだ。

このシンギングボウルは、チベットやネパールで使われる法具だ。7メタルと言って、7つの金属から出来ている。

そして、それぞれの金属が、宇宙の惑星と対応しているという、なんとも壮大な法具なのである。なので、その音は宇宙の音とも言えるのだ。

金(太陽)、銀(月)、水銀(水星)、銅(火星)、鉄(金星)、錫(木星)、鉛(土星)、真鍮(地球)、と配合の割合はそれぞれだろうが、7つの金属が融合されてひとつの楽器になっているというのは、個人的に非常に興味深いと思っているのである。
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年中の子どもたちがホールで待っていて、俺が子どもたちの後から演奏しながら入場する。盛り上がりつつも、泣き出す子も出る、少々のカオス状態がしばし続く。。。

これが、良いのである。泣いた子も途中からは楽しく参加していたし、担任の先生も積極的に参加してくれて、もの凄く楽しいカオス状態が盛り上がっていく。

俺が音のベースを作って、その中でみんなが遊ぶ感じで展開していると、俺の叩いているジンベをやりたい!という子どもがやって来て、交代して!と言う。

最近は、こんな時にすぐに、その子と交代してしまうことにしている。一瞬にして会場を包んでいた音は無くなる。。。。が、しかし、次の何かが生まれるきかっけとなるのである。

保育園や幼稚園でのワークショップでは、そんなスリリングなやりとりが、面白くて仕方がないのである。

60分〜90分という予定で始まったワークショップは、90分では終わらず、子どもたちのエネルギーは加速していったのだった。