Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

立春大吉2024@BIGSHIPの舞台裏

写真:須藤亜弥子

2月8日の立春大吉ライブは、必然な流れからディジュリドゥ奏者のKNOBさんと武術家の深井信悟さんが参加してくれることになった。

KNOBさんが参加してくれる事になったのは、ガイアシンフォニーの上映会のゲストでKNOBさん出演の会があり、そこに遊びに行った時に、急遽、俺も一緒に演奏する流れとなった事で、立春大吉ライブの友情出演が決まったのだ。

ガイアシンフォニーというのは、故・龍村仁監督の作品であり、俺も自分の音の在り方に大きな影響を与えてもらった映画でもある。

解釈は人それぞれだと思うが、人間の未知の可能性を示唆しつつ、自分の中にもガイア(地球)が存在しているという感覚を持って、生きた方が面白いんじゃないの!?と問いかけているようにも感じる。

なんと、明日も上映会が行われるとのこと。ご興味ある方は、下記リンクより!!!

ガイアシンフォニー7番上映会

何番だったか、内容があっているかは定かではないが、自分で理解している内容としては、太古から地下水脈の様に流れ続ける、美しく素晴らしい叡智のようなものがあって、その流れが、誰かの身体を介して現世に現れるのが芸術でもあり、音楽でもあるという様なザックリした内容だったと記憶している。

そこから自分なりに理解した事は、素晴らしい情報は常に存在し続けていて、どの様な状態になった時に、そこにアクセスできるのかできないのか!?ということだ。

自分の場合、それは完全即興での演奏や、セッションで生まれる感覚がる。もしくは、完全に構築された作品としてのものではないかと思うところだ。

その意味において、今回の立春大吉ライブでは、その源流にアクセスできた感覚もあるのである。

ちょうど、俺は準備風景の写真を映像仕立てにして紹介してみようと思っていたら、撮影の円くんが、本編の映像のダイジェストをアップしてくれたので、二つの動画を紹介しておきたい。

youtu.be

実は昨年の10月から、Shingetsu-Kagura Project と題して、新月の日近辺に、音の手紙としてCD-Rを届ける試みをしている。今回の音源をその第5回目に使うことにしたので、その文面の一部をここで紹介しておきたい。

Shingetsu-Kagura Project の詳細は、下記記事にて↓↓↓↓↓↓↓↓↓

あと数人は大丈夫なので、ご興味ある方は是非!!!

dragontone.hatenablog.com

Shingetsu-Kagura Project vol.05 / 2024.02.10.

冒頭シーンでは、西アフリカの太鼓(ジェンベ)で登場して、その後、立春大吉のお札を置いてある祭壇に挨拶をしました。昨年、能登へ行った帰りに新潟県糸魚川市の海岸でいただいてきた丸石ふたつを、大きく大地が揺れた彼の地への様々な思いと共に響かせています。

KNOBさんは、一番多くセッションしている方で、誕生日が自分と一日違いの2月9日で、一年と一日違いの縁の深い兄貴という存在です!!!

この日も、打ち合わせはほぼ無しで、後から入って来るという事のみでした。

銅鼓(約1,000年前の出土品)と鳴り物でゆったりと始まった中、KNOBさんの火打石の切り火の音が響き、その後五十鈴の原型とも言われる出土品の優しい響きの中にもかなり濃厚な音が、一氣にその場を儀式空間へと誘い、龍神祝詞が始まり、ここはどこなんだ!?という具合に(笑)。

そして、次のシーンでは圧巻の巨大ディジュリドウの重低音と倍音の渦が、ゴングの重低音と炸裂する倍音と破裂音と融合したことで、ありえない未知の音像が出現した印象です。辰年ということもあるからか、この音源を最初に聴いた時、自分の出している音像が、まるで龍がそこに居る様な感覚を覚えました。勿論、龍が見えたりするわけではないのですが・・・。

そして、KNOBさんは、その龍を導く龍使いのような印象でした。興味深いのは、この二人でセッションしている時に、その場で武術家の深井信悟さんが演武をしているわけです。その彼の身体が蠢く空氣と氣配が、立ち上がる音像をその氣でかき回して渦を創っている様な感覚もしました。

三者三様に、リラックスしてその場に臨んでいて、KNOBさんは風呂上がりの様なリラックス度満点な状態でもあり、深井さんは、「何かやりましょう!」みたいな、かなりリラックスした状態で、お互いの存在を信頼し合える仲だからこそできた、立春大吉の音像がここに記録されています。

前半は、儀式トリオとでも言いましょうか、異色の三者による即興セッションの迫力満点の音が生まれました。後半の神楽太鼓のソロは、記録程度ですが、臨場感は伝わるかと思います。3拍子系のリズムから入るという、あまり無い始まりとなり、儀式的音の在り方も含め、そこに居る人々から伝わる空氣感がそうさせた氣がします。自分の受けた印象としては、場も含め、身体を中庸の状態に導く様に、ラストには完全に頭上から「それが何なのかは分かりませんが」何かが抜けて行った感覚もありました。

youtu.be

そして、この日の配信映像に編集し直した音源を差し替えて、更に臨場感あるものとしてアーカイブ配信も販売可能にしてみる事にしたので、ご興味ある方は是非チェックしていただきたい!!!

KNOBさんの演奏、近年稀に見る物凄いゾーンに突入していて、凄まじかったです!!!

下記リンクより販売ページにアクセスできます。

アーカイブ配信

 

紹介する事が多くなってしまったが、個人的に一番興味深かった出来事があり、このライブはやはり相当なエネルギーだったという裏付けを、自分自身で体験することになった。

自分の誕生日という事もあり、打ち上げで乾杯したので、コインパーキングに停めた車中で仮眠してから帰宅する事にした。

アラームを5時半にセットして、かなり氣持ち良く起床!!!

暖機も含め先にエンジンをかけてから、精算機に行ってお金を払って、いざ運転席のドアを開けようとしたら、なんと!!!なんと!!!ロックされてしまっているではないか!!!

一瞬、何が起きたのか理解に苦しんだが、目の前には全部のドアがロックされて、そしてエンジンがかかったままのハイエースが一台・・・・

寒くない様に、半纏を着ていたのはラッキーだったが、家にいるような格好で朝方の本所の町にポツンと一人。なんと携帯も車内という、その場ではお手上げ状態で、逆にやる氣さえ起きてしまうというおかしな状態となった。

もしかしたら、何かで開くかもしれない!?と色々と試してみるが、結局虚しく時は過ぎていく。。。。

結局、近くのホテルのフロントに行って、状況を説明してJAFに電話をしていただいたのだった。

しばらくして、到着したJAFの方が、この車種は開けるのは難しかった記憶があるんですが・・・。と言いつつも、「確かこうだったかなぁぁぁ・・・」と解錠を試みること1分で、祝・解錠と相なったのでした!!!

「もう、JAF 最高!!!」と叫びたくなってしまったのでありました。

しかし、この漫画の様な展開は、どうなっているんだろう!?と思って、スタッフの共有メッセンジャーに書き込んでみたら、舞台監督から、昨夜の公演があまりにも濃かったから、その反動で起きたことに!とメッセージが入って、妙に納得してしまったのだった。

立春大吉2024は、なんとJAFによって締め括られたという!!!

勿論、会員なので作業費は無料で、非常にありがたかった。「備えあれば憂いなし」ということかもしれない。

 

ご来場いただいた皆さんをはじめ、配信で参加していただいた皆さん、KNOBさん、深井さん、氣にかけてくれた皆さん、関係者スタッフのみんなに心より感謝です。