Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

縄文巡礼2021 片山康夫さん撮影アルバム

縄文巡礼は、磨製石器で儀式的に木を倒すことから始まっていった。ご本人の黒田さんが作ったといういわゆる石斧でその行為が行われていく。何人かが交代しながら、幹はだんだんと打撃によって削られていく。

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そして、倒れる。
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公演当日の依代となるべく皆の手で運ばれていく一本のくるみの木。
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縄文土器が炎の中から生まれる瞬間は、とにかく美しかった。
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それぞれの縄文感覚を表しつつ、会場も出演者もだんだんと整っていくようだった。
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今回の写真の撮影者の片山さんも縄文遺跡の写真を展示している。どれも興味深い。片山さんの場所と時間を切り取る感覚がとても好きなので、この階段の踊り場は、不思議に心地良い空間だった。

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後ろの襖に描かれた絵は境くんによる作品。彼とは、随分前にお山参詣で朔山に一緒に登った仲だ。しばらくぶりの再会で、ガッツリ髭を生やしていて別人かと思ってしまうほどだったが、素晴らしい作品を生み出すようになっていて、とても嬉しかった。

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とにかく会場が素敵で、古い体育館をそのまま使えるという素晴らしさ!!!

終演後に、知人が教えてくれたのだが、冬になると、ザラメ状になっている硬い雪をこの床面にまいて、みんなで足踏みするんだという。

その効果で、黒く汚れた床が綺麗に磨かれて、ツルツルになるとのこと。

手で触ってみると、節の部分が硬いので、少しボコっとなっている。そして、よく滑る床だった。

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冒頭の雪さんの舞踏は、素晴らしかった!

ひとまず写真で紹介しておきたい。

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こたつ獅子という新たなるスタイルは、集団憑依のような、神楽の信託のような、異空間を出現させていた。
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実は、自分にとって津軽は聖域であり、あえて自分が演奏するまでもないと思っている場所だ。

それは、登山囃子や津軽三味線をはじめ、多くの達人名人が存在し、自分の音の原点にもなっている場所でもあるからだ。

今回、そんな津軽の昔からの音を今に響かせてくれる稀な存在の津軽三味線奏者・長峰健一さんとの手合わせが実現できて、自分の中で、大きな学びともなり、津軽の音の奥深さも体感できたのは、とても大きな収穫だった。
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楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
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雪さんの肉体が、津軽三味線と呼応して動くのが妙に腑に落ちた。
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長峰さんの津軽三味線の音色は、今まで耳にした事の無いものだった。

やはり本物は、多くを語らず、一音で納得させてくれるんだということだ。

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縄文巡礼という世界観は、今の世に必要な大切なものを感じる時間を共有してくれたのかもしれない。

ご来場いただいた津軽の皆さんをはじめ、裏方でサポートしてくれた山田スイッチさん、原始感覚美術祭の関係者の皆さんに心より感謝いたします。

 

 

津軽、陽の光と岩木山、そして皆既月食!!!

だいぶ時が経ってしまったが、津軽への旅の記憶を遡っておきたい。

 

11月18日。午前3時過ぎに起きて、そそくさと着替えを済ませ、高速に乗って津軽を目指した。4時前にインターに入れば3割引になるので、これを利用しない手はないのだ!

コロナ騒動に便乗して、いつまで経ってもETCの休日割引を復活させないのは、腑に落ちないと高速に乗るたびに思ってしまう。

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暗がりの中車を走らせると、何故だかバリへ向かう時の感覚とリンクしたのが不思議だった。

100キロ平均で走ると、なんとなく進むのが遅く感じるが、疲れは少ない感じがした。

休憩したサービスエリアで後ろに何かあるような!?と思って振り返って見れば、太陽のまわりに輪ができている!

旅路の途中で縁起良いなあと、しばし観察する。

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夕方、津軽に着いて車中泊して、よく寝た翌朝は、空模様が本当に面白かった。

堀越城跡という初めての場所でコーヒーを飲んでいた。

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空の写真を撮ったりしていたら、犬の散歩をしていたおじさんがやって来て、少し話すことになり、美味しいラーメン屋情報や津軽半島下北半島側から見ると見えてくるものがあるんだよ!等々と地元情報を教えていただいた。

ちょうど最後の一枚だったが、持っていたイベントのチラシを渡してみた。

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そしたら、それを見た女性の方が「私にも一枚いただけますか?」と。

残念ながらながら・・・と、もう無い旨を話して、画像ならとスマホに画像を転送した。

こういう時は、文明の力便利である。

その方が、この旧石戸谷家住宅並びに堀越城跡ガイダンス施設に居るというので、行ってみた。

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物凄く大きい古民家にビックリしつつ、室内には、なんと干し柿が!!!

この建物は、津軽最大級の古民家を移築したもので、できたばかりのスペースらしく、まだお客さんは少ないらしい。この場所でライブができたらいいですね!という話も出て、嬉しい出会いとなったのだった。

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その後、大平山元遺跡という津軽最古の縄文遺跡を目指す。途中で岩木山が姿を現してくれ、無条件に嬉しくなる。

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この光景を見て、バリのアグン山津軽岩木山が自分の中でとても重要な山という位置付けなんだと再認識した瞬間だった。山と山を繋ぐ芸能者という感じなのかもしれない。それにプラスして津軽から戻れば、地元群馬の赤城山でのライブがあるのも必然なのだと思える。

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津軽は雨模様だったので、心眼でみるしかないか!?と思っていた今世紀最大の皆既月食も、タイミングよく対面することができた。半分欠けているのが見て取れるのは、この一枚のみで、意味深な写真となってしまったが、ひとまず撮れて嬉しい!

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皆既月食を経て、いよいよ縄文巡礼が始まっていく。

 












氣になってしまうモノたち

基本的に、車というモノに興味を持ってしまう習性がある。そんな中でも実用的な車に惹かれる傾向が強い。

自分でも乗っているサクシードには、ついつい目が行ってしまい、キャリアに脚立を積んでいるのを見て、「なかなか良い雰囲氣だなあ!!!」としみじみ見入ってしまう。

乗る前までは、なんとも思ってなかった貨物車だったが、乗ってみるとその機能性を重視した造りが素晴らしく、とても使いやすい車なことに驚かされている今日この頃なのだ。

一度高速に乗れば、必ず遭遇する車種で、親近感さえ覚えてしまうほど!!!

同じ車種3台で続いて走ることもあり、勝手に連帯感と速度が加速してしまったり。。。

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そして、狛犬にはどうしても目が行ってしまう。

この狛犬くんは、練馬の東神社に生息している。凛々しい横顔と佇まいが素晴らしい!

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天明水という湧き水の近くにツワブキの花が咲いていた。

とても好きな花なので、見るだけで嬉しくなってくる。

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畑の大根もそれなりに成長している。耕さず肥料も入れず水もやらない方法でやっているので、まわりの畑の大根よりは細いが、なんとなく自然な力強さを感じる。

不思議な葉っぱの状態だなあ???と思ったら、ひん曲がって成長しているではないか!!!

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これはこれで、愉快で良いかなあ。。。と!!!

地面が硬いから上に伸びてきてるのかもしれないし、そんな推理しながら観察するのもたのしいひと時だ。

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かと思えば、二本が絡み合っているのもあったりして、興味深い。
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チンゲンサイの傍にはホトケノザが花を添えている。
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日々、興味深いものを目にすることができてありがたい。

 

 

 

1111〜1212へ

今日は、サンデールームのお話会へ参加するために前橋へ。

そこに待ち受けていたのは、なんとこの白いぬいぐるみの「オコジョちゃん」だったのには驚いた!!!

一昨日寄った時に、娘が忘れていったらしく、「せっかくなので遊んであげといたよ!」と星野さん。

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今日は、「目醒める種」お話会と題して、この素敵な絵のお披露目会も兼ねていたので、場所開きに太鼓でもやりましょう!と小さい神楽太鼓を持って行ったのだったが、話はより広がっており、絵の作者の吉田エリさんが、今回のために絵本を描き下ろしていてその朗読もあるとのこと。

最初に神楽太鼓で音開きをして、その後に絵本の朗読、そして締めくくりにまた演奏するという流れになって、想像していた以上にしっかりした会になっていて驚きつつもとても楽しい時間だった。

詳細は、こちらのサンデールームさんの記事にて!!!

「目醒める種」お話会 - サンデールーム

この龍の絵の前での響きは、相当なエネルギーが渦巻いた感じだったのが印象的だった。12月22日の冬至にも、サンデールームで演奏の予定なので、この絵とどの様に関われるか楽しみである。

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そして、12月12日は赤城の山の上でのライブが待っている。

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ランチ付きでのライブは初めてかもしれないが、開放的で響きの良い素敵なカフェで、終演後にゆったりとランチをしてから山を降りるという企画なのです。

ひとまず、フライヤーをアップしておきたい。

12月12日は、赤城の山でお会いできるのを楽しみにしております。

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体験型ライブは狂乱の宴と化していった

初の試みとなった体験型ライブは、神楽太鼓や大銅鑼も登場するというなかなか無い楽器編成となった。

[ 写真:石原ミチ ]

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プロがが撮ると、自分の楽器に見えないほどに実物よりも素敵に写ることに驚かされてしまう!!!

ついつい多めに選んでしまったので、コラージュで楽器類を紹介しておきたい。

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5組ほどの家族が参加してくれて、結果的にちょうど良い人数だったと思える。今回は、みなさんに写真や映像への掲載の許可もいただいたので、当日の様子を写真の臨場感で紹介しておきたい。

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はじめはさすがにかたかった雰囲氣も、だんだんと解れていく。

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楽器を鳴らしながら行進していくと、その後の開放具合は一氣に加速していった。

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どんどん場所と楽器に馴染んでいく子どもたち。

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大銅鑼へは、最初は一人一人を誘って叩いてもらった。

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その後は、より自由に好き勝手に音を浴びるように鳴らしまくっていく。俺が大銅鑼を演奏している時にも自由自在に後ろに行ったり寝てみたりと、とても新鮮だったなあ。

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大銅鑼と子どもという、今までではあり得ない取り合わせが絶妙にマッチして新たな世界を垣間見せてくれたのが、とても印象的だった。

基本的にいつもの演奏と同じだが、そこに子どもたちが何かを感じて、自分たちもやりたくなった感じが嬉しい。

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そして、神楽太鼓と大銅鑼の共演という奇跡的なシーンが生まれたのは、今回の一番の収穫だったと言える。

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これは、本当に凄く楽しかった!!!

躊躇なく叩きまくる音が、また氣持地良い音で、神楽太鼓とのバランスがバッチリだった。

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入れ替わり立ち替わり順番で交代して叩きまくるその音は、圧巻の一言だった。

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どんどんどんどん盛り上がり盛り上がり、狂乱の宴は加速していく!!!

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近年稀にみる、即興狂乱セッションとなったのでありました。この音の世界をいずれライブで実現できたら物凄く楽しいだろうなあ、という構想が生まれてしまったのだった。

写真は加工させてもらってますが、こんな感じに場所が発光していく様な煌めいていく様なある意味宇宙へ発信する様な音の世界だった印象なのである。

太鼓は乗り物という捉え方もあるので、きっと異空間へ行って戻ってきた感じかもしれないとも思える、狂乱の宴でありました。

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参加していただいたみなさんをはじめ、スタッフ関係者のみなさん、どうもありがとうございました。

また、こんな機会を持ちたいと思ってますので、お楽しみに!!!








新月を過ぎて加速していく

ここ最近の活動としては、干し柿の経過観察と管理と、畑の見回りがメインとなっている感じだ。最初の干し柿はカビてしまって残念な結果になってしまったが、今回は、なかなか良い感じに育ってくれて嬉しい!!!

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干していくと、こんなに縮むのかー!!!???というほど小さくなるので、興味津々だった。

上の写真がこの出来上がり寸法なので、その凝縮具合は相当なもんだと思うのと、あの渋さがこの甘さへと変容することに感動を覚えてしまう。

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さすがにオクラの季節は終わりを迎えて、これ以上は実が着かない状態だが、朝陽に映える感じが好きなのでなんとなく残してある。

そんなオクラの葉っぱの下にトンボが羽を休めていている。しばし、羽の幾何学模様を観察。

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朝陽に映える白菜の葉っぱが発光して見えるのも嬉しい。

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小さな葉っぱもキラリと光るこの季節は、きっと寒さも手伝って空氣がよりクリアになるのかもしれない。

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本日は、17時から体験型のライブの予定!!!

人数的には、まだ大丈夫なのでタイミング合う方は、直接現地へ!!!

詳細は以下リンクの記事にて。

dragontone.hatenablog.com

そして、9日は前橋の熊野神社の酉の市へ!!!

熊野八咫烏獅子神楽へ飛び入り参加することになったのだ。昨年も参加したこの祭り、時を同じくしても、地元桐生の対応とは違って、神楽を奉納していることが素晴らしい!!!

舞の三輪福さんも参加するので、そこも楽しみだ。

11時から13時からの二回の奉納公演なので、こちらもタイミング合う方は是非!!!

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縄文巡礼2021

11月21日は、津軽で音を響かせることができる貴重な機会を得ることができた!!!

個人的に、津軽という場所は母の郷里ということもあるが、聖地という位置付けだ。

濃厚な芸能として伝わっているお山参詣に通っては地元の名人から影響を受けている場所なのだ。

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舞踏家の雪さんとは何度かご一緒しているのだが、今回は津軽三味線長峰健一さんもご一緒できる。それにプラスして原始感覚美術祭で共演している杉原くん達のコタツ獅子が乱舞するという異空間的公演となるらしい。

蓋を開けてみれば、結構しっかりした内容になっていて、田口ランディさんまでZOOMプレイベントで参加してくれるらしくビックリだ!!!

そして、写真家の片山康夫さんの写真の展示があるのも魅力のひとつだ。

地元の山田スイッチさんも参加してくれて、イベントとしてさらに立体的になり、公演終演後には、縄文の魅力を語る時間も設けられている。

ある意味、レアなモノが一堂に会す機会となることでしょう!
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実はここ20年来、11月20日という日は毎年予定が入っていた。地元桐生のえびす講での奉納演奏「えびす太鼓」を2001年から毎年やらせてもらっていたのだ。

残念なことに、昨年の20年目の節目には、奉納演奏の中止の判断となってしまったので、個人的に同じ日に有鄰館を借りての奉納演奏としたのだった。

そして、今年も中止の判断となってしまった・・・。

今年の11月20日は、津軽で縄文巡礼のリハーサルとなった。これは自分にとって物凄く大きなことだと感じていて、20年の節目を終えて、新しい巡りに入ったということを、祝電の様に知らせてくれた津軽での公演なのだと思えてしまうのだ。