いきなり遮光器土偶が、鎮座している!
ちおん舎というスペースの懐の深さに興味津々である。
うさと座茶会とは、今年イギリスのシューマッハ・カレッジの禅ガーデンという日本庭園で行われた、日本の文化のエキスを抽出して立ち振る舞いから音、茶の湯までをひっくるめて行ったカタチである。
その茶会が、今回京都で開催のはこびとなったのである!!!
綿密な打ち合わせの様に見えるが、「うさと座」というのは、行き当たりばったりが得意な面々の集まりであり、一応の流れのみが確認される程度。
それでも、各人それぞれの受け持ちを、自由に良い感じに流れを作っていくのである。
茶会前の控え室となった二階では、赤穂浪士の討ち入り前の様な光景が・・・。
最初に、魂宮時くんの居合いから始まるという、ありえないスタイルのうさと座茶会!
屏風の後ろにはピアノも待っている。
KNOBさんがお茶をたてて、うさぶろうさんがお運びをしつつ、お話もしたり、なんでもありのフリースタイル!!!
背後では、俺が音で背景を作っているという編成は、個人的には、なかなか風流に感じる。
・・・かと思えば、二部では、先程居合いの型で、会場の空気を一気に張りつめたものに豹変させた、魂宮時くんが舞う。そして、KNOBさんはディジュリドゥを!!!
急遽、ピアニストのエドゥアルド・デルガードさんと、即興での共演をすることになった。茶席で、ソルフェジオガンクの音を聴いていて、一緒にやっているイメージが浮かんできたとのこと。
勿論、嬉しい申し出なので、気軽に引き受けたのだったが、その内容は、凄まじく濃い世界観を共有することとなった!!!
普段は、スタインウェイしか弾かないという彼が、ちおん舎にあるピアノを弾くのは、まずありえないことなのだろう、そして、人間で言えば相当な高齢のお年寄りで、無理がきかない状態。
しかし、彼が弾くとそのピアノは、良い感じにこなれて、いぶし銀な素敵な音色が奏でられ、ピアノとソルフェジオガンクの音色が融合したり、それぞれに分かれたり、ものすごく繊細なやりとりが続き、5分ほどで音は収まっていったのだが、この最終場面の超微細な音を紡いでいく作業が凄まじかった。
今までに経験したことのない繊細さで、音の余韻のイメージをお互いが共有していく世界・・・。自分の音の世界が広がった瞬間となった。
誘ってくれた、デルガードさんに感謝である。
終演後、ホテルに案内してもらったのだが、同じ系列の別のホテルだったらしく、予約リストに名前が無いという事態。。。
少し離れた本来予約されたホテルへ街を徘徊となった。
そのおかげで、素敵な満月を堪能することができて、一同満足の夜となったのでした。