Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

浜辺のサヌカイト

いよいよ最終日なので、今回の香川県への旅は、かなり振り幅の大きかったなあ、と思い返している。

奉納演奏するために来て、ついでにプロジェクトの準備だったはずだが、かなり準備の方がメインだったなだなあ・・・・と。

サヌカイトを設置する枠造りで、軽トラも運転したが、これは、最近の軽トラの性能を体験することができて、かなり楽しかった!!!

なかなかの加速力なことにも驚かされた。

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今更ながらではあるが、「浜辺のサヌカイト」というプロジェクトに関わることは、必然だったように感じる。

土取さんが石を選ぶ様子は、ある意味呪術的でもあり、音の錬金術の様な感じさえした。石の並びで、出来上がる世界はどんどん変化していく。削っているわけではなく、石そのままなのだが、その響きは、夢の中でガムランを聴いているような感じさえしてくるほどだった。
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そして、今回、浜辺でサヌカイトの音を響かせる意味は、かなり深いことに驚かさることになった。

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昔、出産する前には、ある期間海辺に作られた小屋で過ごしたそうです。それは、常に聴こえてくる、海の寄せては返す波のリズムを、体内のリズムとシンクロさせることで、母なる地球のリズムと一体化して無事に出産できたという、ひとつの大切な文化だったのだ。

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そんな浜の植生はとても豊かで、行くたび目を奪われてしまう。これは、確か浜麦だったかな。

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この下の花は、浜大根だという。塔立ちした種の元を食べてみたら、結構な辛さでビックリしたほどだった。
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浜にはこんな小さな貝殻が至る所に落ちている。素敵なので、たくさんもらってきたのだったが、鞄のポケットは砂でじゃりじゃりになってしまった。が、大満足!!!
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サヌカイトという、この土地に古くから存在する石。

その石に記憶された何かを、この土地の浜辺で、そして、この土地に生まれた土取さんが母なる海のバイブレーションと共に響かせる。

大のおとなが、生きるのさえ大変な時代に、何故、ここまで真剣になって重い石を海に持って行って、櫓まで立てて鳴らさなければならないのか!?

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この準備を通じて感じた事は、今、自分たちが失いつつある体内感覚、母なる地球のリズムへと回帰するタイミングなんだということだ。

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クラウドファンディングを立ち上げて、応援してくれるメンバーを募っているのも、きっとこのプロジェクトに関わることで、そんな母なる地球のリズムの感覚を、少しでも共有していきたいということなのではないかと思えてならない。

クラウドファンディングの内容面には関わっていないので、どの様に決まって行ったのかは知らないが、選択の余地はほぼない様に感じる。

個人的には、この20,000円の応援コースがバランス良いと思う。

「小笹くんの写真のポストカード」と「工作舎デザインのTシャツ」に「復刻版のサヌカイトのCD」と「今回の映像のBlu-ray」、そして、エンドロールに名前が載る。

エンドロールに名前が載るということは、良い言い方をすれば応援、核心的な言い方をすれば共犯だ。傍観するだけでは得られない、新たな物語を創り出す共犯する感覚を是非味わっていただきたい。

今のこの時代に、一番必要なことは創造していくことだと思うのだ。そんなプロジェクトに関わることができて、ラッキーだと思っている。

motion-gallery.net 

土取さんをはじめ、このプロジェクトに関わるメンバーは、カメラマン、録音、映像に至るまでその筋の凄腕の方が集結している。

しかし、今回は、かなりの冒険もしているということだ。それぞれかなりの凄腕だが、初めて一緒に仕事をするので、その結果どうなるかは未知なのだ。この点が絶対に面白いと思えてならない。

今日は、カメラマンの小笹純弥くんが合流。阿寒湖の氷の写真や夜の森などを独特な表現で撮るらしく、かなり良い感じなので、ポストカードになる作品が楽しみだ。

小笹純弥くんの作品が以下の彼のサイトで見れるので、是非!!!

junyaozasa.wixsite.com

設置に関しては、俺が中心なので、多少の隙はあるかもしれないが、この数日でサヌカイトが最大限に響く状態をどうやれば作れるか分かったので、かなり良い音がこの海に響くことになるだろう。

一仕事終えて向かう場所は、讃岐うどん!!!

この大喜多は、シンプルな天麩羅うどんがおすすめ!!!

天麩羅は、毎朝天麩羅屋さんが持って来るという、こだわり具合。

なんとこの旅で三回目!!!

汁まで完食してしまうほどに美味しいのだ。

こんな漁師たちが捕っている、いりこの出汁が最高に美味いのである。

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