Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

「浜辺のサヌカイト」スタッフ目線の記録 〜その参〜

「浜辺のサヌカイト」の本番の日の朝は、一夜庵という場所へ!!!

土取さんが、行っておいた方がいいぞ!ということで、みんなで行ってみたが、良い意味でかなりの雰囲氣。

俳諧の祖、山崎宗鑑が興昌寺の境内に結んだ庵で日本最古の俳跡といわれているそうで、どんな来客でも一夜しか泊めなかったという話だ。

庵の左側の柱が、とにかく物凄い風格だった。

小林さんが、「みんなで記念写真を撮りましょう!」と勢いで iphoneを地面に置いて4人でパチリと!!!

左から、小林さん、俺、土取さん、すぎさん。

実は、この日の朝は4人で、大喜多という讃岐うどんの店に行ったのだったが、なんと昼も3人でそこへ行くという大喜多スパイラルがこの時始まっていたのだった。

個人的には、大喜多はやっぱりこの天ぷらうどんが最高のバランスだと思えてならない。

天ぷらは、天ぷら専門から朝届けられるんだとか。

そして、生姜は自分ですり下ろすスタイルも面白い!!!

埼玉県から遠路はるばる、車で駆けつけてくれたすぎさん!!!

この時、すでに帰る日に持って帰るうどんの交渉をしていたという強者。

実は、前日の準備の時に、波の音を録音していたレコーダーが、満ち潮の中へ旅立つという事件が発生して、これは海へ奉納なのか!?と思っていたのだったが・・・。

しかし、朝一で撮影をしていた小笹くんが、サヌカイトの櫓の辺りに打ち上げられていたのを発見して回収して来てくれていたのだ。

もうお目にかかれないと思っていただけに、かなりビックリしてしまった。。。

一応、水に浸けて海水の塩分を抜いてみることにしたがどうなるか・・・。

どうなるにしろ、レコーダー的記念としてほかんはしておこうと思っている。

さて、本番の日は、前日にほとんどの準備が整っているので、多少の時間ができた。そこで、小林さんにとっては、この日の本番の翌日は、群馬へ帰る予定となっており、観音寺市へ来たので、その観音寺には是非行きたい!!!という事で、観音寺へ。

この時の、雲の感じを見て、本番の天候は問題ないだろうし、かなりの事が起きるのではないか!と思えたのだった。

潮が引いた浜は、波の造形が視覚化されたかの様相で、面白美しい光景が広がっている!!!

その日の夕暮れ時、どうなるかは神のみぞ知るではあるが、空には、これほどまでに見えるのか!?という龍神が出現して吉兆としか感じられない状況だった。

関係者の想いは勿論ひとつ、夕陽に映える「浜辺のサヌカイト」。

それぞれが、それぞれの仕事に集中していく。

いつ描いたのか、依代となるサヌカイトを中心に波紋が描かれている。

おそらく、これは現代稀に見る光景だろう。

本番は、撮影クルーのみが至近距離から撮影し、その他のスタッフはそれぞれの持ち場でサヌカイトの櫓を中心にして、左右100メートルほどの儀式ゾーンをキープする役割だ。

ありえないほど濃密で清々しい空氣が満ちていく、有明浜の空と海。

そして、神事の音を司どる土取さんを待つ櫓は、サヌカイトが設置され、完全なまでの祭禮の場となり、儀式的空間が櫓を中心に波紋の様に広がっていく様だった。

夕暮れのサヌカイトの写真は、個人的に撮ることは出来なかったが、その時の空の様子を記録したので、早回しにして紹介しておきたい。

youtu.be

予想もされなかった、紅い目玉の様な夕陽が最後の最後に、「見届けたぞー!!!」と言わんばかりに出現した時には、この場にいる事ができて本当に良かったと思える奇跡の瞬間だった。

本物の御神事とは、天候さえ味方につけてしまうという驚愕の事実を体験することになったのだ。

奇跡の夕暮れのサヌカイトの撮影が無事に終了して、関係者一同、ホッと一息。

その後、夜中に予定されている満月のサヌカイトの撮影まで、身体を休めることとなったのだ。