Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

春分に響いた踊る骸骨のリズム!!!

今回の春分のライブは、「鉄は熱いうちに打て!!!」とばかりに、一ヶ月前に急遽開催を決めた。

このタイミングでメキシコをテーマにしたライブとなったのも、良い流れだったと思える。

現地で手に入れたコレクションにも手伝ってもらって、メキシコのイメージを伝えつつ、雰囲氣を盛り上げる。

この小さなブラスバンドの人形は、プエブラという街の教会でたまたま出逢ったものだ。作ったおじさん本人が売っていて、「これは作るのに時間がかかるから値引きはできないんだよ。。。」と言っていたのを思い出す。

素敵過ぎて言値で買ってしまったが、その後地元の美術館へ行ったら、同じ感じのものが展示してあったほどなので、その土地で作られているものらしい。

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こんな感じの優しそうなおじさんが、発泡スチロールに立てて売っていた。かなり小さいので、相当繊細な作業だろうと思うが、それをこのおじさんがしているのも微笑ましくもあり、人形を見るとこのおじさんとのギャップを思い出す良い思い出となっている。

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この毛糸で描かれた絵は、メキシコのウイチョール族が、ペヨーテというサボテンを食べて見るというビジョンを形にしたものだ。ネアリカというこの絵、下絵は描かずに即興的に描いていくという。その描かれ方も素晴らしいと思うのだ!!!

トウモロコシの神様への儀式の様子に見えて、氣にいってしまい、少々運ぶのに苦労したが、ウイチョールの聖地から日本へとやってきたのだ。

今では、俺の祭壇の御神体となっている。

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ひとまず、メキシコの楽器コレクションの紹介をしつつ、音を聴いてもらう。法螺貝はアフリカ産のものをもらったものがあったので持って行ったのだが、メキシコでも法螺貝が使われるので、紹介していく。さっき紹介したウイチョールが雨乞いの儀式で使うというヒョウタンに鹿皮を張ったもの。これは、雨を呼ぶ蛙の鳴き声を模した音が響く!

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オアハカの巨大なマラカス!!!画家の竹田鎮三郎さんから、いただいた一品。大きな空間なのでその中でとにかく自由に動き回る豆の音が、まるで宇宙空間をイメージさせるほど。

そして、同じく鎮三郎さんからいただいた亀の甲羅。メキシコでは、伝統的に亀の甲羅を首からかけて鹿の角で叩くという演奏方法が伝わっている。国立博物館にその写真だったか人形だったかがあり、これは素晴らしいということで、今では亀の甲羅を叩いて踊るという独自のスタイルで楽しんでいる。

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亀繋がりで、先ほどの亀の甲羅と、もう一つは小さな個体。実は、これが、かなりのレアもの!!!

中には小石が入れられていて、甲羅には小さな穴も空いている。彼らは、儀式の時に幻覚作用を起こすとされるペヨーテというサボテンを食べながら、この亀の甲羅のマラカスを腰に付けて、手製の仮面を付け、木製の山刀を持って走り回るそうだ。

なんと、母はその儀式を見に行ったことがあり、その様子を聞いたことがある。

その時に、仮面や山刀は売ってくれるが、この亀マラカスは売ってくれないと言っていたので、このマラカスを俺が持っていることは、ものすごいことだと言っていた。

入手ルートは、都内にあったメキシコのアート系セレクトショップの閉店の時に見つけて、ラッキーなことに俺の所に来てくれたのだ。巡り合わせに感謝している一品だ。

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踊る骸骨のリズム!!!

個人的にも、とても楽しめました。

太陽の国メキシコの楽器たちに囲まれてのライブは、友人のモーリーが神楽太鼓の鳴りを絶賛してくれ、かなり熱烈な音になった様だった。

春というか、開放のエネルギーへシフトしていく春分という日に、神楽太鼓の響きで祝うことができたことに感謝したい。
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演奏後は、サンデールームの星野さんのお手製創作メキシコ料理!!!

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トマトのサルサが絶妙で、かなりメキシコをイメージできたし、ものすごく美味しくて、皆さんあっという間に完食!!!
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ご来場いただいた皆さんをはじめ、サンデールームさんに心より感謝いたします!!!

この場所の鳴り方は、かなり素晴らしいので、次回を、是非楽しみにしていただきたい!!!