Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

神楽は淡々と流れゆく・・・

3月1日は、神楽の練習日だったが、その日にイランツアーへ旅立つスケジュールだったので練習の時は空の上だった。

イスタンブールでのトランジットの時に、神楽師の笛の師匠の訃報が飛び込んできた。

人は、いつかはその時が来るとは言え、俺が神楽師になった時から、先代の笛の師匠から厳しく笛を仕込まれて賀茂神社の神楽の笛でお囃子を牽引して来た、笛の師匠・荻原和英さんが居なくなった神楽は、ぽっかりと心に大きな穴が空いた感覚な事は否めない。

舞踏家の中島夏さんをはじめ、3月末には山海塾天児牛大さんまで旅立たれたと聞く。一時代を築いてきたマスター達が同時期に旅立ってしまった衝撃はかなりのものだと思える。

当たり前かもしれないが、自分としては荻原さんの訃報が一番ショッキングなことは間違いない。

かなり一本氣な性格だったこともあり、人との相性は極めてピンポイントだった印象でもある、なかなかに付き合いにくい人物だったかもしれない。

不思議と俺とは氣が合い、「自分は90歳までは笛を吹きますから!!息をフーッと腹から出すんだよ!」と口癖の様に言っていたのが思い出される。

今は高校生となった、幼少期の甥っ子草吉と二人で真剣に練習していた光景が印象的だった。

当たり障りのない付き合いが横行している昨今において、同じ神楽師にも喧嘩を吹っかけて行く、尖り過ぎて人を寄せ付けない彼の生き様は、独りで旅立って行くことで幕を閉じたそうで、亡くなるまで一貫していたことは、本当に素晴らしいと思える。

神楽師一同、心より、ご冥福をお祈り申し上げます。

笛の師匠不在となったが、2024年4月14日、15日は、賀茂神社の春季例大祭が行われる。

14日の宵祭りでは、17時半頃から「白黒翁三番叟」を上演し、夕食の後の19時頃より、「大蛇退治の舞」を上演する予定となっている。

15日の本祭りは、10時半より「白黒翁三番叟」「猿田彦の舞(道開けの舞)その後お昼休憩。

13時過ぎから「岩戸開きの舞」「子守りの舞」「屑紙拾い三番叟」「稲荷山種蒔きの舞」上演予定となっています。神楽師の人数がギリギリなので、順番が変わる可能性有りです。

きっと、荻原さんが神楽殿に遊びに来てくれるのではないかと思えてならない。

 

この春から神楽師的にも変化が始まり、なんと公認のインスタグラムまで始まると言う流れに!!!

神楽師がやっているわけではないのですが、数十年神楽を見てきたマニアックな目線での紹介なので、レアな動画や写真も多々アップされる予感です。

この春季例大祭から本格的に発信されていくとのこと。

 

インスタグラムの条件設定が変更になったらしく、インスタグラムのアカウントを持っていないと見ることができない様ですが、下記リンクにてマニアック情報を発信し始めておりますので、是非チェックしてフォローしていただけたらありがたい限りです。

よろしくお願いいたします。

下記画像もしくは文字部分よりリンクを貼ってあります。

@mundodelakagura 賀茂神社神楽師公認インスタグラム