天空ノ祭禮と銘打って、赤城山の小沼湖畔での奉納演奏を始めたのは、2020年の秋だった。
上州の天とも呼ばれる、赤城山の山頂付近は、やはり特別な光景と荘厳な雰囲氣が漂う場所だ。
東毛で育った人間には、場所にもよるが常に赤城山は目に入るし、馴染み深い山は基本的に赤城山になるのだ。
修行時代は、瓦職人もしていた時期があり、当時は、定期的に新築が建っていた。その建前で家の骨格となる柱や梁を組み立てていく作業にも関わっていた。家が地面に対して垂直になる様に、柱の傾きを調整する時、それぞれの方位を、「赤城に三分押せぇぇぇ!!!とか渡良瀬に二分引けぇぇぇ!!!」という風に赤城山や渡良瀬川で方位の見当にしていたのを思い出す。
そんな赤城山の山頂付近で演奏するということは、その当時では思いもよらなかったし、毎回、とてもありがたいことだと思うのである。
そんな小沼での今年の「天空ノ祭禮」は、8月31日の満月の日に開催することに決めたのである。
毎年、安定しない天候に関係者はハラハラドキドキを繰り返しているのだが、まさに試されている様でもあり、それはそれでとても良い感覚でもあるのだ。
霧雨模様だったのが、始める時間になった途端、一氣に雲が動き始めて演奏できた時は、関係者一同目を見張ったものだった。
先日から、音の可能性を模索している古の儀式音具である銅鼓も登場予定!!!
湖畔に響き渡る銅鼓の音を自分でも聴いてみたいのである。
そして、今年も、あのかなりの存在感の達人、深井信悟さんが参加してくれることとなり、立体的な奉納ができそうで嬉しい限りなのだ。
そこに、古木人形を操るSHINも参加してくるので、あまり動かない深井さんと動く古木人形との対比が今から楽しみでもある。
◎天空ノ祭禮 2023
2023年8月31日(木・満月)13時頃より
奉納演奏:石坂亥士
奉納演武:深井信悟
奉納操り:SHIN
満月に合わせた開催にしてみたので、平日の木曜日というイレギュラーな日程となりましたが、三人揃うと、かなり立体感が出てくるので、今年の天空ノ祭禮はめちゃくちゃおすすめなこと間違いなしです!!!
奉納につき、どなたでも観覧自由となっておりますが、差し入れ、ご祝儀など大歓迎となっております!!!
自然の中なので、折りたたみ椅子や敷物を持ってくると快適に見ることができると思います。