Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

祭りのあと

お陰様にて、天空ノ祭禮2022を無事に終えることができた。

前日は、それなりに雲が巻く状況で、ちょうど氣持ち良い空間が広がっていたのだが、駐車場に着くと、観光バスがズラリと並んでいて、驚かされた!!!

どうやら中学生の高原学校のようなものだったらしい。

昨年の天空ノ祭禮の時に小林さんの所にやって来たコマちゃんは、抱っこするには重すぎるほどに成長していて、これにもビックリだ。

最初に、弁財天の祠で少しだけ奉納演奏を。。。

深井さんは、絶妙な位置でその場に鎮まっていたのが印象的だった。

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こちら、昨年のコマちゃん!!!小林さんの胸の中にスッポリ収まっている。そして、この時は、まだ名前が無くて、「コマ」は小沼の響きからとったという、生粋の天空ノ祭禮マスコット犬なのである。

弁財天の祠のまわりは、とても雰囲氣がある!!!

造られた石塔よりも、自然のままの石が立てられている方が、とにかく密度が濃い。

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かなりの湿度の中にある木々の樹皮も、かなり興味深い。
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宵祭りとして、夕闇が降りてくるタイミングで奉納しようと思っていたのだが、予定は未定ということで、今のこの雲が素敵な雰囲氣の中で始めることになった。

写真は、急遽駆けつけてくれた盟友の信が撮ってくれたもの。

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自然の中で音を奏でる時の状態というのは、かなり多くの場所で経験した結果、今のこのスタイルに落ち着いているのだが、深井さんは、特に何も打ち合わせも、話もしていないのに、自然にこの小沼の湖畔に馴染んでいて、素敵だった。

今回は、石原ミチさんが参加できなかったので、参加メンバーのものを集約してなんとかなっているが、ミチさんの写真のデジタルの画像でも、それ以上に伝わってくるものの大切さを改めて感じた天空ノ祭禮となった。
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深井さんに同行した、お弟子さんの香織さんも飛び入りで、小沼の前に立った。小沼は、群馬の中でもかなり氣配の濃い場所なので、この場で何がしかを行うのは、相当にハードルが高いことではあるのだ。師匠の弟子を想う氣持ちの深さを垣間見た瞬間でもあった。

深井さんのお弟子さんだけあり、場への入り方が綺麗で、素敵な立ち姿にも現れている。f:id:dragontone:20220915155020j:image

宵祭りの奉納が終わった後、空を映す湖面と静寂が満ちていった。
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翌日の天空ノ祭禮2022は、天候にも恵まれ晴々しい祭り日和となった。空には、日輪まで出現して祝福されている様だった。

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湖面がこんなにも清々しく晴れ渡っているのは、天空ノ祭禮当日としては初めての状況だ!!!

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スタッフ一同、不思議な心持ちとなり、湖畔に佇んで景色を堪能してしまたり、円くんは、本まで読むというリラックスムードが漂っていた。f:id:dragontone:20220915160119j:image

本番は、父が撮ったものを集約しております。

小沼の形状から来るのか、最初の音の残響が物凄く、神楽太鼓を「ずどーーーーっん!!!」と鳴らすと、あり得ない残響で小沼の周りを音が回ってくる印象だ。

音と武の対話は、様々なやり取りが起こり、ひとりでは創り出せない世界観の音像が出来上がっては消えていく。

氣配のやり取りが心地良い時間だった。

音のみの世界が、身体的な動きの世界が加わる事で、より芸能の源流へ回帰していった、天空ノ祭禮2022となりました。

一番驚いたのは、コロンビアの山岳民族が山の神様と交信する笛を吹いた時だった。なんと湖面に泡が立ち、その後、鯉がゆったりと近づいて来たのだ。小沼の神様が鯉のカラダを借りて様子を見に来てくれたに違いない!と勝手に思っている。

来年も、またここで!!!

 

参加していただいた皆さんをはじめ、深井さん、お弟子さんの方々、スタッフのみんなに心より感謝いたします。

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全てが終わった後は、子どもが小沼に入って遊び始めた。最初は服のまま、その後全開となっていったが・・・・。

清らかな水があると、入りたくなるという人の原点を体現している、その佇まいの自然な雰囲氣に、更なる芸能の原点を見た氣がしたのだった。

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