Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

冬至と冬至明けのこと

今年は、自分のドキュメンタリー的に振り返ってみると、大小の舞台から重要な仕事としても、かなり濃厚なシーンが多々思い出される。そんな状況も、自分の中では静かに時が流れて行ってくれているのは、とてもありがたいと思える。

季節の節目は、やはり大切に感じておきたいとは思っていて、本当は冬至の日にアルバムを作る分くらいの濃い録音をしておきたかったのだが・・・

「それは今ではない!!!」と言われている感じがして、最終的にはよく水を汲みに行く桐生川の上流方面へ出かけて、結果的に強烈な太陽の光を浴びつつ、凍てつく水の形を目の当たりにして、背筋がシャキーンとした感覚の冬至の朝となったのだった。

ちょうど、ずっと探していた強烈な水晶が前日にポコンッと出てきて、冬至の太陽のエネルギーを浴びてもらうこともできたこともラッキーだった。

そんな冬至明けの翌日は、一路日光を目指していた。

普段見慣れない寒氣を纏った山の存在感が、遠征してきた事を視覚的に見せつけてくれていた。

昨年から継続して続けている、香川大介くんとのセッションをしに日光の彼のお店へ出向いたのだ。

これが今年の音の締めとなる重要なミッションでもあり、来年に繋がる意味においても超重要という位置付けなので、かなりの量の楽器を運び込んでのセッションとなった。

自分のサイトでは、Dragontoneとして情報発信しているわけだが、未だかつてダイレクトに「龍」をテーマにした音を世に送り出したことはないと言っていい。

ちょうど、来年の干支が辰ということも、大きく影響しているのだが、今回、その「龍」をテーマにしたセッションというのが、かなり重要な要素となっている。

自分の中でも「龍」の音を追求していく上で、第一歩の始まりとなった強烈な体験をすることになったのだった。

これは、正直なところなんとも言い難いが、彼が描き出す時に出現する背後にある世界と、俺が奏でる時に広がる世界というのが、かなりの割合でリンクしている様に感じ、それが相乗効果以上に光合成するかの如き何かを生み出していく感覚があるのだ。

お互いに、独りでは出現しない世界が絵的にも音的にも現れになるのが、毎回毎回の楽しみでもあり驚きでもあるのだ。

今までは非公開で行ってきたセッションだったが、今回は、香川くんのオフィシャルインスタからのインスタライブという形で公開してみることになったのも、新たな段階に二人のセッションが突入したのだと強く感じた。

陰陽のバランスも全てが絶妙で、セッションした彼の仕事場と、それぞれの家族が控えている香川家の居間は、扉一枚でしか隔たっていないという、異次元的状況だった。

インスタライブ自体は1時間半以上になるので、ご興味ある方は覚悟して見ていただきたいところだが、見る見ないは置いておいて、そのセッションが香川大介という絵師によって視覚化されることが、とても興味深い。

www.instagram.com

異次元へアクセスしてこの世に出現した、生まれ出たばかりの【 香川大介×石坂亥士「龍」】の姿。

かなり興味深い濃厚な世界が立ち現れたのが、非常に嬉しい!!!

音の世界としても、今までになかった世界観の音が生まれたのも事実で、彼の世界と俺の世界が融合してしか出現しない時空変換の様な感じたことにのない音像だったと思える。

自分の楽しみとして、楽器と絵を融合させてみたが、これもかなり異次元的に見えてくる。

セッションが終わって、からの空模様も印象的だったなあ。

月と雲をバックに龍を重ねてみたら、月がちょうど龍の目に重なり、迫力の世界観となった。

「香川大介 × 石坂亥士」の世界は、どこを目指すのかは分からないが、お互いに見据える表現の深淵へと向かっていくのは事実だと思える。

今後の、ふたりのセッションを楽しみにしていただきたい。

音の締めくくりとして、香川くんとセッションできたことに、ものすごい充実感と幸福感が満ちている。表現する者として、これほど嬉しいことはないと思うのである。