自分の仕事着は、基本的に衣装になるのではあるが、今日の仕事着は、手甲シャツに超ロング八分という職人仕様だ。
そして、平成2年生まれのダイハツのハイゼットトラックで出発したのである。
行き先は、小学生の頃に通っていた中村先生の絵の教室だ。通常は、中学生の頃には油絵を始めることができるのだが、俺の場合は、模写が嫌いだったことと、その当時大好きだった忍者に関する絵を描いて楽しんでいたので、中学生になっても油絵はやらせてもらえなかったのを覚えている。
今、思えば本当に好き勝手に描いているのをサポートしてくれた、中村先生の懐の深さに感謝である。なんだかんだ今も好き勝手にやれているのも、自由に表現させてくれた中村先生のおかげでもあると思っている。
そして、今は、そんな中村先生の家の植木の剪定もしているのである。
真っ赤になった紅葉が、椿の葉の鮮やかな緑色に絶妙に映えて見えるのが、とても印象的な剪定となった。
脚立に上って、間近に見る紅葉の赤色は、薄曇りの自然光でとても美しく目に映る。
紅葉が美しいというのは分かっているつもりだったが、今日のこの赤はまた違った!!!
今日のこの瞬間の鮮明な赤は、何か脳内の深い部分から創造力を刺激してくれたのだ。
久々に乗った軽トラも、とても氣持ち良かった!!!
昨今の快適そうに見える車には無い、「運転してるぜ!!!」という楽しさは、いつ乗っても毎回思うのが本当に不思議でならない。
それは、働く車という快適性を排除した、機能美とシンプルさなのかもしれない。
道路に落とした、枝や葉まで風流に見えてくる紅葉マジックを堪能したのでありました。
帰り道には、綺麗に紅葉した銀杏に目が止まってしまった。
銀杏の根元にはほったて小屋があり、なんと、数年前までここで焼き鳥屋さんが営業していたのだ!!!
赤提灯が下げられ、店内は数席あったという話だ。美味しいという話は聞いたことがあったのだが、氣になりつつも入らず仕舞いだったのが悔やまれる。
四角四面の世の中になりつつあるが、この焼き鳥屋さんの様に、自由さを忘れずに生きたいもんである。