Shingetsu-Kagura Project vol.12 2024-09.03.
この12枚目のアルバムで、一年が経過したことになります。お付き合い いただき、心より感謝いたします。どうもありがとうございました。毎 月の新月にその時に最適と思える音源を皆さんに届けることで、12枚の アルバムが誕生したことになります。 最初に決めていたのは、一枚目のアルバム「Dragontone2022」だけ でした。自分の転機ともなった2022年に体験した様々な音源を集約し たものです。当初は、過去の録音の方が多いと思っていたのですが、結 果的には現在進行形の新しい音の方が多くて、紹介したい音源は、未だ 増え続けているという嬉しい現実があります。
そんな中、6月のある日、「36回は続けるべき!」と脳裏に閃きが走り ました!!!
実は、月に一度音源を発表していく作業は、良い意味でかなりのエネル ギーを要しました。正直なところ、常に新月神楽プロジェクトのことが 頭にあるのも事実です。この一年で、それが積み重なったことで、自分 が大切にしている音の在り方が、よりクリアに見えてくる感覚がありま した。 そんな流れから、2024年の10月の新月から第二弾を開始することに決 めました!!! これまで応援していただいた皆さんが居たからこそ、このプロジェクト を一年間無事に成し遂げることができたと思っております。 SNSなども然りですが、知らない誰かに対して行う事が多くなっている 昨今、特定の誰かに対して創作活動を行なっていく面白さと、確実にこ の感覚を共有してくれる共犯的感覚を持ったメンバーが居てくれる嬉し さと頼もしさは最高でした!!! もし、継続して参加していただける方は、下記アドレスまでご一報いた だけたら嬉しい限りです。費用的には昨年と同じ条件なので、どうぞ、 ご検討のほどよろしくお願いいたします。
dragontone@gmail.com / 石坂亥士
今回の音源ですが、8月に行なった赤城山の小沼という場所での奉納演 奏の音風景です。小沼は、龍神が鎮座する聖域とされていますが、この 湖はとてもおおらかで、夏には犬を泳がせたり、多くは無いですが人も 泳いだりしています。一説によると、ここの龍神はかなりの強力なエネ ルギーを持っていて、この北関東から関東平野を守護しているんだと か・・・・。 宵闇が降りてくる時間には、おらかな昼の雰囲氣から一変します。かな り厳かで静寂感のある神氣とでも言ったらいいでしょうか。 約1400mに位置するこの場所は、音と雲が呼応するという奇跡的な光 景が垣間見れる場所でもあります。 今回で5年目となり、2年続けてゲストが来ていたこともあり、今年は 一人でシンプルに奉納演奏しようと決めていたのでしたが、盟友の即興 演奏家、フルート奏者の上野賢治さんが、石川県から急遽駆けつけてく れるという奇跡が・・・・。 実は、今回の小沼の奉納では笛の音が必要だと感じていて、自分も能管 を持って行ったのでしたが、手伝いに来てくれた高峯くんも篠笛を持っ て来ていて、前日の非公開での宵祭り的奉納の時に二人で吹いたところ だったのです。 それが、当日の奉納の時には、凄腕の笛吹が石川県からやって来るとい うのには、さすがに驚かされました。 さすがに一目置く即興演奏家だけあり、完全即興の奉納演奏は、絶妙な 抜き差し感覚で展開して行ったのでした。即興の場合、どう終われるか ということが、とても重要なのですが、今回は、二人の息吹きが小沼に 静かに響いて終わっていきました。そして、遠雷が聴こえて来たのはと ても印象的でした。
天空ノ祭禮2024 赤城山小沼奉納の音風景/2024.08.
石坂亥士×上野賢治