Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

日々淡々と音の中に

陰を極める時には、その陰を極め切る事が重要であると思われる今日この頃。

打楽器の特性として、様々なエネルギーを鼓舞するということがあるのだが、この時期を静かに過ごしていることが多い。

アルバムのサポートに、パーカッションで参加する事になり、その曲を聴いて一番効果的な楽器の音を探る日々が続いている。

そして、ひょんな事から14日の夜は桐生のアンダーグランド中のアンダーグランドとでも言える「Jet Black Bar」でのアンビエントのセッションをしてきたのだ。

公演の時の二次会でよく行っていたのだが、残念ながら今月で閉店となってしまうのだ。

先日、髪の毛を切りに梅田のモーリーくんの所へ行った時、偶然にもJet Black Barのオーナー大貫くんが立ち寄って、14日にモーリーくんがDJをするというので、「じゃあ、俺も閉店祝い!?に!!!」ということで、DJ MORRYとの初共演を申し込んでみたのである。

実はモーリーくんは、床屋の皮を被ったロック系DJなのだ!!!

そんな彼だが、アンビエントもかなり聴き込んでいるので、俺との即興セッションは、アンビエントでやってくれることに!!!

水を得た魚の様に、普段の床屋で会う彼とはエネルギーが違って、これはかなり面白いセッションになる予感がしていた。

そんなアンビエント即興セッションは、予想を遥かに超えて異世界サウンドという感じに、かなり興味深いものになった。

それは、モーリーくんがかける曲そのものをとにかく愛している感じが感じ取れ、とても心地良い響きと空間が出現し、俺はその音に包まれた中で、好き勝手に音を置いていく様な感覚だった。

きっと、DJは選曲してその曲を次の曲とどんな雰囲氣で繋いでいくのかがポイントになるのは当たり前の話だが、そこに自分も音で参加してみて思ったのは、曲間、曲中含め繊細さと丁寧さを感じつつもその中に大胆さがポイントという印象を受けた。

今後の自分の音創りをしていく上で、とても勉強になるセッションになり、充実した意味のある時間となったのは、本当にありがたい!!!

惜しくも Jet Black Bar は、今月で閉店となってしまうが、お別れのお祝いの意味も込めたセッションのつもりで行ったのだったが、逆にギフトをいただいてしまったかもしれない。

ラストのイベントは、うどん屋さんの清水さんのイベントとのこと!!!

アンダーグランドシーンと、街中のうどん屋さんが繋がっている桐生という場所の奥深さが妙に面白くもある。

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モーリーくんとのセッションの後は、翌日予定されている小学校の特別支援学級でのワークショップのために一路調布の東横インを目指す!!!

普段は、相当ゆったりした時間の中に居るのだが、この日の様に、時たま激流の様な時間の中にも身を置く事も、また自分としては面白いことなのだ。

目が覚めてカーテンを開けると、7階から見える景色が非日常過ぎて、やけに新鮮に目に飛び込んでくる。

この日は、簡単なマラカスをみんなで作ってみることになっていたので、可愛らしいプラスチック樹脂も用意していた。普段、自分だったら絶対に選ばない物を買うというのも、とても面白い行為だった。子どもたちだったら、「これは楽しそうで喜ぶかな!?」とか想像してみたり・・・・

どちらにしろ、普段とは違った感覚が芽生えるのは、なんだか良い効果があると思えたのである。

アンダーグランドシーンから、未来を担う若き才能に触れるという振り幅の広さを、24時間の中で体験できるというのは、かなり稀な事でもあるので、とてもありがたくもあり幸せなことだと思えるのである。

Jet Black Bar に居合わせた面々も、ある意味、自分も含め子どもの心のまま年だけ重ねたメンバーだったかもしれない。

共通点が、子どもの心だとしたら、どちらも同じエネルギーの現場だったのではないか!?とこの記事を書いていて妙に納得してしまった次第。

 

大人の意見は、9割聞かない位が丁度いいのかもしれない。