Dragontone /石坂亥士

神楽太鼓奏者・石坂亥士のブログ

カグラ・ウードウードな夜

昨夜は桐生市有鄰館酒蔵にて、ウード奏者の常味裕司さんを迎えての濃密なセッションとなった。

ウードという楽器の奥深い響きは、心身のかなり深い部分にまで響き渡り浸透していくということを体験することになったのだ。

前半は、常味さんのソロ。

合間に挟んでくれる話もとにかく面白くて興味深い。会場もどんどん和やかムードで、とても良い雰囲氣になっていく。

この笑顔に、人は騙されるのだ!!!

というのは冗談として、この笑顔にして会場の雰囲氣が感じとってもらえると思う。

しかし、一旦演奏が始まると、ウードの響きで空間が一氣に変わるのだ。氣持ち良い集中とリラックスの絶妙なバランスで、とにかく心地よいのである。

常味さんのソロが終わってから、俺がシンギングボウルでゆったりと入っていった。しばらく五つのシンギングボウルの響きが緩やかに会場に染み入っていく。

そして、シンギングボウルの音の絨毯の上に、優しくウードの繊細な響きを置く様に常味さんは入ってきた。

この時、個人的には奇跡のマッチングを感じた瞬間があった。後で話をしたら、常味さんも同じ様な感覚があったらしい。

合わせるわけではなく、即興の音のやり取りの中で訪れるその瞬間は、即興の神様からのギフトの様なものなのだ。

西原直紀くんが撮影してくれた、写真にも、その片鱗を感じとることができる。

最近手に入れたジンベ・バの初お目見えとなった。直径38センチのその口径からしかでない深い音が、ウードとのセッションにはバッチリハマった感覚だった。

そして、大銅鑼!!!

実は、この大銅鑼の畝るグルーブの中でウードを響かせてもらいたかったのだ!!!

百戦錬磨の常味さんなので、なんでもいけるのは当たり前だが、自分の力量も、少しは上がってきたので、ウードの持つ深い世界観と響鳴できた様に思う。

ここでも、また奇跡の瞬間が訪れたのは、本当に嬉しいことだった。

一人の時の音ではないから出来上がる世界観があるのだと思うのだ。

音のやり取りは、やはり楽しく、面白い。

自由の森学園の高校時代の寮で培った、信頼!?関係が音のやり取りにも現れ、異色のセッションで、俺の無茶振りにも、兄貴の様なあたたかさで付き合ってくれたに違いないだろう。

ラストは、神楽太鼓が疾走していく。そこに、常味さんはレクで後押ししてくれ、ジンバルの氣持ち良い重めの金属音が、花を添えてくれたのだった。

とにかく、来てくれた方々の雰囲氣が氣持ち良くて、残った皆さんと集合写真まで撮ることができたのは、とても嬉しい事だった。

スタッフ写真は、どことなくジプシーの様でもあり、旅まわりの一団的雰囲氣が出ているのも、今回のライブならではかもしれない。

ご来場いただいた皆さん、配信でご一緒してくれた皆さん、そして、常味さん、関係者スタッフのみんなに心より感謝いたします。

カグラ・ウードウードは、続編も予想されるので、その時は、是非会場でお会いできたら幸いです。